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□53話目
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「そんなに怖がらないでください」
『すみません…でも、その…』
「雲雀に似てんのがそんなに怖ぇーか?」
『雲雀さんの顔は怖くないんですけど…』
チラッと風を見て、少し言い淀む。
しかし、ぐっと体に力を入れて、意を決して言った
『ひ、雲雀さんが私に謝るなんて有り得ないじゃないですか!』
「「「……」」」
この2秒後、一同は由衣の言葉に笑い転げた
『酷い…』
「ごめんごめん…でも……あははっ!」
「ふふ、面白い子ですね」
「ふ…くくっ…」
『だって、そうじゃないですか。失礼な話ですけど、雲雀さんがぶつかったくらいで自分から謝るなんて…』
確かに有り得ない事だが、由衣の言いようは明らかに過剰だったので、綱吉達が笑うのも無理はない
『わ、笑わないでくださいよ…』
肩を竦める由衣。
三人はそれを微笑ましく見た
「…で、本題だけど」
今までとは表情を変える綱吉に、リボーンと風も笑みを消す。
空気が変わったのを感じ、由衣も姿勢を正した
「何かわかったか?」
「ええ。まずはこの写真を」
一枚の写真がテーブルに置かれる。
30代くらいの柔和そうな男が写っていた
「この男が僚堅か…」