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□最終話
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「由衣に何をさせるつもりだい?」
雲雀の言葉に、おや、と眉を上げる
「話の流れでわかると思ったが…」
「由衣の力で、世界を壊滅させようと?」
「そう。ヴェルデも、この子を人質に取れば喜んで協力するだろう。そうすれば、私の退屈もなくなる…」
「……退屈?」
ふっと笑うと、骸が前に出る
「そんな事の為に彼女を使おうとは…やはりマフィアというものは愚かですね」
「ほう…マフィアに実験台にされ、利用された自分と重ねたのかな?」
「……貴方のような人は、この世に存在しない方がいいでしょう」
骸が槍を持つ手に力を入れると、僚堅も由衣の頭に強く銃口を押し付けた
『……んっ…』
「「「由衣!!」」」
「気がついたか…」
由衣はまだ覚醒仕切らない様子で、ぼんやりとしている。
だが、どこも痛がったり苦しがったりしてはいない
「由衣!!」
『あ…むく…ろ、さん…?』
骸がホッと息をつく。
由衣はううん、と頭を振って、半ば無理やり意識を覚醒させた
『皆さん…すみません…』
「今助けてやるからな。待ってろ、由衣!!」
獄寺の力強い言葉に少し微笑んだ