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□最終話
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「さて、感動の再会は済んだかい?」
ぐいっと由衣の腕を締め上げる。
うっ…と苦しそうな声が漏れた
「彼らにはもう話したんだが、君も知りたいだろう。私が、君を欲する理由を…」
そして、先ほどと同じ事を由衣に言う。
由衣は一度目を見開いただけで、さほどの驚きは見せなかった
『それと…』
「うん?」
『それと、沢田さん達は関係ないじゃないですか…』
顔だけを後ろに向け、ひたと僚堅を見つめる由衣。
僚堅はそれを見下ろしくすりと笑う
「いずれ邪魔になる存在は、倒せる内に確実に倒しておいた方がいい」
『そんな事で…』
信じられない…と口内で呟く由衣を見て、僚堅は一つ息を吐く
「今は自分の身を案じるべきだと思うのだが」
こめかみにあてていた銃口を眉間に移動する。
しかし、由衣は一切動じない。
その様子を見ていたクロームが、我慢できなくなって叫ぶ
「由衣っ!!」
『クロームさん…大丈夫ですよ』
視線だけをクロームに向けた状態で、口角を上げた
その瞬間───