禁断の一番星

□雪降る最中
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今日は12月24日クリスマス・イヴ。

世界人々は、自分達の世界が
 窮地に立っている事も知らず、

共通して人々は
 家族、恋人とこの日を過ごす。

そして国によっては雪が降り
神秘的なその日を更に幻想的に魅せていた

「うはぁ〜寒ッ!
 外、めっちゃ寒いさ、ユウ〜!!」
「うっせー!!俺の名前を呼ぶなっ!!!」

いくら恋人達が寄り添うこの日でも
エクソシスト達に休みはない。

ラビと神田も例に漏れることなく
だが珍しく二人一緒の任務で
寒い寒い、吐息も凍るような国へ来ていた。

服装はいつもと変わらない。
特製というだけあって
身体は寒いとは感じていないらしい。
生身が出ている顔、手・・
其処だけが妙に冷たく感じる。

そのため二人とも手袋をしていた。
ラビが毛糸で編んであるらしいミトン型。
神田が黒革のピッチリとした手袋。
加えてラビの首には
自分の髪と同じような色をした
オレンジ色のマフラーが捲きついている。
顔は決して温かくならないが、首のそれは
ないよりあった方が格段に良かった。

夜、既に日は落ちた後。
二人は見回りため宿を離れて街を歩く。
道に人は一人もいない。

静かな街だった。大きい街でもない。

家でこの日を楽しんでいるのだろう。
降り積もっている雪に足跡はなく
サクリとしている新雪に
ラビと神田が歩いた後だけが残っていく。

辺りの家から明かりが漏れている。
遠くからみれば、その光さえも雪のように
ちらほらと輝いて美しい。




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