Novel
□青い本。
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昼休みは図書室。それはわたしの当たり前。
わたしは運動苦手だから。もちろん本が好きっていうのも理由の一つ。
うん。本は好き。そうよ、間違いないわ、でもやっぱり少し刺激の足りない日々。
…だけど今日はちがった。
わたしはいつものように図書室に行って、本を借りようとした。白い鳥が男の子と女の子を引き合わして始まる恋の本よ。
それを取ろうとしたら取れなくて、困ってた。
そしたらね、わたしの手より一回り大きな手が現れてひょいっとその本を取ってくれたの。
−わたしたちを引き合わせたのは白い鳥じゃなくて青い本−
ふふ、ちょっとばかみたいね。