P a r a l l e l

□恋バナv蒼
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両手に持ったミルクティーの熱が伝わる。
温かい…。


「ありがと。」


小さく呟いた俺の隣にまた鎖介が座る。
プシッって音を立ててコーラのキャップを開けながら鎖介が口を開く。


「先生、寝言凄かったですょ?」

「寝言…?」

「そうそう。『鎖介』とか言ってた。」

「な、Σえっ!?///ι」


寝言で鎖介の名前を口にする程俺は鎖介に依存してるのか?
物凄く恥ずかしくなって、手に持ってるミルクティーより顔が熱くなるのを感じた。
そんな俺をクスクス笑いながら鎖介が見つめる。
俺は缶のプルトップを開けてミルクティーを一口飲んだ。
教室が真っ暗で良かった。
だって俺、今絶対顔真っ赤だ。

俺の頬を氷みたいに冷たくて長い鎖介の指先が触れる。
それにもビックリして震えたけど、俺の事を真っ直ぐ見る鎖介の黒宝石の瞳にドキリとした。
さっき迄俺には縁のない小説に向けられて居た綺麗な切れ長の瞳が、今は俺だけを捉えて居る。
何だか心の中を見透かされそう…


「俺はちゃんと渦槙先生が好きだょ。」

「鎖介…?///」

「心配しなくて良いから…ずっと好きだ。」


近付いて来た唇が重なった。
指先とは正反対に熱い鎖介の唇。
一回触れただけでゆっくり放れた鎖介を真っ直ぐ見つめる。


「鎖介?///」

「嫌いになんてなる訳ねぇだろ。」

「な…え?何?///」

「もう黙ってて下さい。」

「ん…す、け、、。///」


右手に指を絡めて握りながら、また鎖介が俺に口付ける。
何が何だか分からない儘俺は鎖介になされるが儘キスをした。


「っう…ン、あ……。///」


舌を絡め合う音と甘い息が洩れる。
どうしたんだろう鎖介?
何か良く分からないけど心地良い。
何週間振りか分からない鎖介とのキスに酔って俺は鎖介からのキスに応えた。
だって、好きだから。
ずっと望んでた事だから。


「んふ…ぁ、鎖介……もっと。///」

「…幾らでも。」

「あ、んン。///」


暫くずっと口付け合って、名残惜し気に唇を放した鎖介の胸に埋まった。
俺と同じ位ドキドキしてる鎖介の鼓動に安心した。
本当に好き。


「好き…俺、ずっと鎖介が大好きだってばょ。///」

「俺も。」


クスリと小さく笑って鎖介が俺を抱き留めた。




―end――…





 
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