P a r a l l e l
□D o c t o r
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ここは木の葉病院。
今日も内科のお医者様は大忙し。
D o c t o r
「あのぉ、先生私なんだか熱があるみたいなんですけどぉv」
「大丈夫、家に帰って寝てて下さい。ι」
何時も同じ言葉を吐き、患者を部屋から追い出す。
一見酷そうに感じるが、それも仕方が無い。
彼女は本日7人目の仮病患者なのだ。
医者としてはもの凄く有難迷惑な話。
しかもまだその様な患者は待合室に5、6人は居る。
理由は簡単。
この医者もの凄く顔が良いから。
彼の名は内波鎖介。
23歳で独身新人内科医。
そんな鎖介医師の為に今日もエセ患者共が木ノ葉病院に通院して来る。
「はぁ…、ウゼェ患者共だぜ…。ι」
鎖介は溜め息を吐きながら次の患者のカルテを手に取った。
どうせなら重大病を抱えた患者に来て貰いたいぜ…。
そんな酷い事を考えながらカルテに目を通す。
「…次の患者は渦槙成斗、性別は男で18歳…か。女じゃなくて良かったぜ……。 症状は風邪…、こんな真夏に風邪なんて莫迦な餓鬼め。笑」
散々患者を悪く言った後、カルテを机に放り投げ患者の名前を気だるそうに呼ぶ。
この医者、顔が良くても性格は最悪な模様。
「次、渦槙成斗さん。」
「は、はいってばょ。ι」
突然の診察室からの呼び声に成斗は跳び跳ねた。
そして恐る恐る扉に手を掛ける。
だ、大丈夫だってばょ!
注射なんか怖く無いってば!!ι
とか頭では思ってても心は正直。
実は成斗、注射が大の苦手なのだ。
しかし時間は待ってはくれ無い訳で、成斗は意を決してゆっくり扉を開いた。
ガラッ…
「失礼しますってばょ…けほっ…。」
ちっ、面倒臭いがやるか…。
鎖介は手に持っていたカルテを閉じ患者に視線を向けた。
バサッ
「Σ……っ!!///」
と同時に思わず手に持っていたカルテを床に落とす。
目を大きく見開き口を開けなんとも間抜けな表情をする鎖介医師。
それもその筈。
なんとこの患者は
もの凄く可愛い。
ふわふわの金髪、自分より二周りほど小さな身体、綺麗な空色の瞳、色白な肌、紅く水々しい唇…。
その上、熱の牲か目を潤ませ、顔が赤く染まりトロンとした艶を帯た表情…。
めっちゃ可愛いーvvv
鎖介、恋に落ちる瞬間だった。