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□保健室物語
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保健室物語




此所はとある県立高校の木ノ葉学園。
生徒達もそれなりに友好で平和な男子高。

そんな高校に、ある一人の保健医が居た。






彼の名は『内波鎖介』。
現在彼女居ない歴23年目を更新中。















「はぁ…、今日も平和だぜ……。」


何処かのんびりとした口調で呟きながら、鎖介は保健室の窓から外を眺めて居た。

女が嫌いだからと男子高に来てみたは良いものの、保健の先生と言うだけあって仕事が殆んど無い。

まぁ、それはそれで良いのだけれど。


はっきり言って暇。ι


鎖介は小さく溜息を吐きながら暇潰し用の小説を手に取った。
そしていざ読もうとしたのと同時に


「失礼します。」


保健室の扉が開いた。


……しゃあねぇな。


鎖介は小説を机に置き、扉へと視線を向けた。


「何処か悪いのか―――…」


読書の邪魔をされて半場苛つきながら投げ掛けた台詞は最後まで言う前に停止した。

何故なら此所の生徒会長を務めている渦槙成斗、通称アイドル生徒会長が入って来たのだ。


うっわ!超可愛い!!///


一応この学校の先生だから知らない訳では無いが、初めて間近で見た成斗は、流石アイドル生徒会長と言われるだけあって相当可愛い。
前から可愛い子だとは思ってはいたのだけれど。


モロ好みだ……!!


鎖介は生唾を呑み込んだ。

しかし、教育者の立場上生徒に手を出すのは大問題。
しかも男子生徒に手を出すのはかなりヤバイ。
でもこのチャンスを逃すのは勿体無さすぎる。


とりあえず状態を訊くべきだな。
その問題は後だ。


「どうした、成斗。具合でも悪いのか?」


先程の思考を停止させて訊いてみる。
一応仕事と個人問題なら仕事の方が大事だ。
それに具合が悪いのなら早く処置しなければいずれ自分のモノになる(予定)成斗が可哀想だ。

そんな事を鎖介が考えているなどまさか夢にも思わない成斗は


「うん、俺ってば風邪引いてるのもあるけど、さっき美術で篆刻やってて指切っちゃったんだってばょ。」


と言いながら傷口から流れる血液を舐めている。


な、生殺し?!!!///


成斗の口からチロリと見える舌がもどかしくて堪らない。
今直ぐにでも堪能してやりたい……


Σっていかん!
いか―――ん!!ι


必死に崩れかけた理性を元に戻す鎖介。
しかし次の成斗の爆弾行為に耐えられる自信は無い。
崩れる寸前だ。

それなのに成斗は鎖介の私情などお構い無しに、傍に寄って目線を合わす。


「先生、顔紅いけど……、熱でもあるんですかってばょ?」


そして爆弾発言をしたかと思いきや……






こつん。






鎖介に額を当てた。
まさに殺人技『おでこコッツン』!!


顔近ぇ―――っ!!///ι


此には鎖介も理性が保つ筈も無く、プツリと意図も簡単に理性が崩壊した。





 
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