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□恋敵は勉強机。
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恋敵は勉強机。
[12345hit☆小説]
ほら、良くあるじゃん?
幼馴染みが何時の間にか恋人に変わる―――…
「あ、ぁあのさ鎖介!俺達付き合おうってばょ!!///」
「…それは出来無い。ごめん。」
え……?ι
「ごめん。」
な、なんでだってばょ―――?!ι
俺の告白に気まずそうに俯く幼馴染みの鎖介。
今迄一緒に学校帰ったりとか、たまに遊んだりしてたから何と無く鎖介も好きなのかもとか期待してた。
なのに…
「な、なんで?俺の事キライ?ι」
「別に嫌いじゃ無いけど…。」
「じゃあなんで?ι」
だって鎖介女の子に興味無さそうだし、どう見たって好きな人も居そうに見え無いし、絶対OKしてくれると思ったのに。
だからこんな学校帰りに告ったのに。
隣同士だから滅茶苦茶気まずいじゃんか―――!!ι
鎖介は俺の顔を見ると、直ぐに瞳を反らして呟いた。
「俺…もっと勉強して、教師になりてぇんだ。だから今は、勉強以外に考えられ無い。」
Σ恋人は勉強机ですか―――v?!ι
「し、信じらんねぇ…。 恋愛より勉強とか夢とかゆーか……?」
「?ι」
「この俺を振ったんだからこれからテストがある度絶対一位以外になんなってばょ!!」
こんな時代遅れのガリ勉バカ(×100)なんか
此方から願い下げだってばょ―――!!#
「知ってる?鎖介君また一位ょーv!!」
「勉強も運動も出来て背も高いし生徒会長だし、格好良いょねーv」
廊下に貼り出されているこの間のテストの順位表の事で何人かの女の子がアイツの事を言っている声が聞こえた。
あれから一年、高校2年の冬
隣に住む内波鎖介はあの告白以来学年一は疎か全国一に匹敵する程になっていた。
俺が言った事ではあるけどさぁ…
本当にやるか普通!
頭良くなり過ぎだバカ―――!!
「…じゃあ此処の問題を……成斗。」
「Σげっ!マジ?ι」
どうしよう。
鎖介の事で頭一杯で授業全然聞いて無かったってばょ!!ι
「んー?解ら無いのか?なら次迄の宿題にするからね。ちゃんとやって来なさいね?」
クラスの担任でもあり、数学の先生でもある夏架志先生は、にっこりと微笑んで教科書を閉じた。