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□義兄弟な僕等。-鎖介SIDE-
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義兄弟な僕等。
〜鎖介SIDE〜




最近、クラスの奴らが良く兄弟の話を持ち掛けて来る。
別に俺は兄弟とは無縁の世間で言う『一人っ子』。
幼い時に母親を亡くし、今は親父と二人の生活……
万が一、親父が結婚したとしても子供は出来無いだろ。
だって俺はもう今年で17の高2。
兄弟何て要ら無い。
そんな事を思って、ぼーっとしてると授業終了のチャイムが鳴った。


「さて、と。帰るか……。」


俺は6時間目が終わると直ぐに教室を出た。


















帰り道、何時もの川原沿いを自転車で走っていると、何人かの小学生が見えた。
まぁ、今日は部活も無くて時間が早いんだろうけど。


「こんなのが居たら面倒なだけだろ。ι」


そう呟いて何と無く小学生の塊を見ていると一人の男の子が目に入った。

金髪で蒼い瞳の小柄な男の子。
オレンジ色のランドセルを背負っていてリコーダーを吹いている。


やべ……。
アイツ可愛い。///


クラスの奴らが馬鹿みたいに弟の事で騒いでいる事が分から無くも無い気がした。
あんな子なら、弟として欲しいかも……。笑


「って、俺はショタかょ?!ι」


何時の間にか俺の目線はその子に釘付けになっていた。
暫く見ているとその距離は段々縮まってきて……


「ふみゃっ!!ι」

「あ……。ι」


目の前で痩けた。


「ドベ……。笑」


俺は自転車から降りてその子の目の前に行って視線を合わせた。
すると、驚いているのか大きな瞳を開ける。
その瞳にはうっすらと涙が浮かんでいた。


「何処怪我したんだ?見せてみろ。」

「え……?」

「ほら。」


少し強引な気もするが……
持っていた医療パックで傷を治療してやる。


「よし、此で痛く無いだろ?」

「うん♪ありがとうだってばょ、お兄ちゃん!!笑」


俺の言葉に男の子は笑みを浮かべた。
それにつられて俺も口元が緩む。


「じゃあ、気ぃ付けて帰れょ。笑」


そう言って俺はその子と別れた。





 
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