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□義兄弟な僕等。-成斗SIDE-
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義兄弟な僕等。
〜成斗SIDE〜




「成斗ー!俺さ昨日兄ちゃんにプラモ貰ったんだぜ!!良いだろ?!」


休み時間や放課後、クラスの友達は何時も俺にお兄ちゃんの話をする。
そんな時、何時も思う。
何で俺には居ないんだろう、って。
居たらどんなに楽しいのだろう、って……


「俺も牙のお兄ちゃんみたいな人欲しいってばょ。」


なんて思っても無理な事位分かるけど。
でも憧れるってばょ。


「成斗、もぅそろそろ帰ろうぜ?」

「そだね、鹿丸。」


俺はリコーダーを片手にランドセルを背負った。















帰り道、お兄ちゃんの事で盛り上がる牙と鹿丸の後ろでリコーダーを吹きながら歩いていた。
たまに顔を上げて直ぐ側を自転車で通る高校生位の男(ヒト)を見ていると、一人の高校生が目に入った。

黒髪で格好良い顔。
制服を少し崩した着方がなんか凄く格好良い。


ぅわぁ……。
あんなお兄ちゃん欲しいってばょ。///


ぼーっと見惚れていると、目が合ったので慌てて反らす。
けどなんかずっと見られてる気がする……
取り敢えず早く通り過ぎたいってばょ。ι

少し歩くスピードを早めると直ぐに自転車の目の前迄来てしまった。
視線が凄く感じられて何か恐い。
もしかして怒られるってば?!ι


「ふみゃっ?!ι」


意識をしすぎた所為か、自分の足に縺れて痩けてしまった。
顔を上げると高校生は自転車を降りて近付いて来る。


「何処怪我したんだ?」

「え……?」

「ほら……。」


そう言って高校生は俺の足から流れる血をハンカチで拭いて絆創膏を付けてくれた。


「良し、此で痛く無いだろ?」


頭を撫でてくれる手が凄く優しくて、自然と口が弧を描く。


「うん♪ありがとうだってばょ、お兄ちゃん!!笑」

そう言うと高校生も笑ってくれた。





 
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