U n d e r

□シルバーリング
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シルバーリング




朝、小鳥の囀ずりが耳に届く。
大好きな温かい腕の中、ゆっくりと瞼を上げた。
ふと目をやった左手に光るシルバーリングを見て昨日の事を思い出す。
聖なる教会、顔見知りの仲間達の前で愛を誓った。

口が自然と弧を浮かべる。
そう、昨日サスケとナルトは結婚したのだ。


「朝ご飯、作るってばょ!」


ナルトはそう言うと、未だ眠っているサスケを起こさないようにベッドを降りた。















ジュー…


美味しそうな香りの中、二人分の朝食を作っていると夫のサスケが起きて来た。
寝癖でボサボサの髪を掻き分けながら愛しい妻の元へと近寄る。


「おはょってばサスケ。」

「あぁ…おはようナルト。」


うなじにチュッと音を立ててキスをしながら後ろから抱き締めるサスケ。
昨夜の余韻が残っていて、何処か恥ずかしくてもどかしい。


「サスケ、火傷するってばょ?」

「ん…もうしてる。」


お前になと言ってキスを求めてくる様子が可愛くて
ナルトは一度料理を中断するとサスケの方へ向いた。
近付く唇を待って重ねて
重なる唇と唇の間に熱が隠る。
始めはついばむ様に何度も重ねるキスから、次第に深い口付けへと変わる。
サスケの首元に腕を回してねっとりと舌を絡めていく。
甘い息を洩らして唇を放した後、お互いに見つめ合う。


「ご飯出来る迄もうちょっと待っててってばょ。」

「うん。」


にっこりと笑って軽くキスをした後、ナルトは中断していた料理を再開し始めた。
その様子をサスケは椅子に座って見つめる。
せかせかと動く愛らしくて愛しい存在に笑みを浮かべる。
ずっと欲しかったものが手に入った。
サスケは机に肘を付けて手に顎を乗せた。





 
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