U n d e r
□溶愛
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溶愛
[バレンタイン☆小説]
2月14日、バレンタインデー。
好きな人、恋人が居ない者には寂しい一日であると同時に恋する乙女や恋人達にとっては嬉しい一日。
別名「莫迦ップル倍増の日」。
そして此所にも莫迦ップルに相応しい者が居た。
「サスケ、今日はバレンタインだょ。だからハイ!チョコレートv」
「あぁ、ありがとうナルトv」
上忍待機室。
先程から人が居るにも関わらずベタベタイチャイチャラブラブと遠慮の無いこの二人。
今や木の葉で知らない方が珍しいと言われる程の超莫迦ップルなサスケとナルト。
まさかあの下忍の頃の二人の関係がこうなるなんて誰が想像出来ただろう。
下忍の頃一緒だったサクラでさえも予想していなかった。
「なぁ、キスさせろょ。」
「駄目だってばょ、見られちゃうょ?///」
「良いじゃん、見せ付けようぜ…?」
「だーめ。ちょっとだけ我慢して?///」
今直ぐキスしたいとせがむサスケの唇を人指し指で軽く抑えながら笑みを浮かべるナルトに、その場に居る者は砂を吐く。
「頼むから余所でやってくれ」と誰もが思っていた刹那、
「ナルト、ちょっと良いかしら?」
「なぁに、サクラちゃん?」
我慢出来無くなったのか、元マンセル仲間のサクラが話掛けた。
今迄自分に夢中だったナルトの視線をサクラに奪われて心底納得のいかないサスケは半場サクラを睨みながらナルトを後ろから抱き締める。
「何だょ…?」
「別にサスケ君に用がある訳じゃないんだけど……。ι まぁ良いゎ。ナルト、昨日言ってた301号資料室の片付け今から頼める?」
「うん、良いょ。」
「そぅ、じゃあお願いね?」
「分かった。ナルト、行くぞ。」
「へぁ?ι」
何故か話に入っているサスケに手を曳かれ、資料室へ向かうナルトにサクラは同情しながらも心中ほっとした。