U n d e r
□恋愛記念日。
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恋愛記念日。
[2周年☆小説]
真夏…何時も通りに任務に駆り出された俺の率いる暗部小隊は3週間弱の長期任務を終了させた。
今夜は夜月が綺麗だった。
「…此で任務は終了する。各自明日はゆっくり休め。次の任務は追って知らせる。」
「はい。」
俺は部下達を解散させるとその場に座り込んだ。
流れる夜風が冷たくて気持ち良い。
「ナルト…。」
後ろから愛しい声が聞こえたかと思うと俺の身は優しい腕に包まれる。
唯一俺が心を許せる存在に身を預けた。
頭に沢山のキスが降る。
「……擽ってぇよ、止めろ狼…。」
クスリと軽く、小さく笑って躯を反転させて。
面の下からサスケを見つめた。
既に面を取っているサスケは子供の様な無邪気な笑みを浮かべていた。
俺にだけ見せてくれる特別な笑み。
「ナルト、面取れょ。」
そう言いながらサスケは俺の面の紐をほどいてゆっくりと外した。
「ん……。」
そっと唇が当てられ、身を曳き寄せられる。
暫く触れているだけのキスをした後、サスケの唇は放れた。
「今日、何日か知ってるか?」
「舐めんなバーカ、8月11…いやもう12日だろうな。」
「お、偉いじゃん。当たり。笑」
「偉いってどう言う意味だコラ、吹っ飛ばされてぇのかょ狼?笑」
「ふ…風遁は喰らいたくねぇ、かと言って素手も嫌だけどな?」
俺の頭を撫でながらサスケが苦笑いを浮かべる。
それに笑みを浮かべて俺はサスケを見つめた。
サスケの言いたい事は大体予想は付いた。
今日は……そう。
「今日は何の日か言ってみ?当たったらキスしてやる。」
この乙女チックな男に爆笑したくなったが其処は堪えて。
「お前のオムツが初めて退いた日。」
「Σぶはッ!笑」
態と真顔で応えた俺に吹き出して爆笑するサスケ。
我ながらナイスな解答はしたと思う。
腹を抱えて大爆笑中のサスケに笑って見つめる。
「違う?」
「いや…まぁそうかも知れねッけど!!笑」
クツクツと未だ笑いながらどうにか息を整えようと頑張るサスケの様子に、そんなにツボにクリーンヒットする言葉だっただろうかと考える。
「もう直ぐ木の葉だから、この話は家に帰ってからしよう?俺ん家来いょナルト。」
「…あぁ。」
大分落ち着いて来たらしいサスケの言葉に俺は立ち上がった。