U n d e r
□必要不可欠
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必要不可欠
[80000hit☆小説]
俺は抜け人。
3年前復讐の為だけに全てを捨てて里を出た。
俺の最も親しい親友、うずまきナルト。
アイツは俺を連れ戻す為に何時も命懸け。
だから簡単だ、きっとアイツは俺の言う事を聞く。
兄、うちはイタチの一族皆殺し任務の真実を聞いた俺は木の葉に怨みを持った。
優しかった俺のたった一人の兄さん。
兄さんはきっと俺より辛かった筈だ。
だから俺は兄さんを苦しめた木の葉を潰してやろうと
思った。
その為には尾獣が必要。
16年前の悪夢を再び味わえば良い。
うちは一族の最大の武器、写輪眼。
その中でも最も特別な万華鏡写輪眼は九尾を操る事が出来るらしい。
九尾、それはナルトの中に居る。
俺はナルトが必要だ。
アイツを利用して俺は木の葉を潰す。
俺は鷹の仲間から離れた所で携帯電話を取り出した。
唯一のアイツへの連絡手段。
機種変更をしていなければきっと電話が掛かる筈だ。
手際良く慣れた手付きで鈕を押して、アイツに電話を掛ける。
プルルルル
ピッ
繋がった。
俺は一呼吸置いて明るい口調で喋る。
「よぉ、ウスラトンカチ。」
『…何のつもりだってばょ?』
「いや別に?あのさァ、話したい事があるんだ。今から終末の谷迄来てくれ。」
『悪いけど俺任務中なんだってばょ。無理だってば。』
電話の奥の声に苛ついて軽く舌打ちをする。
だけど良い言葉を思い付いた。
「……会いたいんだ。」
『Σっ!?///』
「駄目か?」
『……分かった、行くから待ってろってばょ。』
「なるべく早く来い、一人でな。」
『うん。』
最後のナルトの返事に電話を切る。
やっぱり上手く行った俺の芝居。
携帯をポケットにしまいながら俺はほくそ笑み咽喉で笑った。
身形を整えて仲間の元へ戻る。
戻って来た俺に水月、香燐、重吾が一斉に俺を振り返る。
「今から用が出来た。朝迄には帰るからお前等は此所に待機しておけ。…行って来る。」
「えー、何?僕も行きたい!!」
「ついて来たら殺すぞ。」
如何にも不機嫌そうな俺の言葉に3人は顔を見合わせた。