U n d e r

□抱いてセニョール!
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抱いてセニョール!




俺、渦槙成斗!
帰国子女とか言うヤツで父ちゃんがイギリス人のハーフだってばょ!!
俺はこう見えても超エリートな生徒会長でテストで80点以下何て取った事はない。
……数学以外は。
でも俺は絶対絶対数学で満点取って大好きなあの生徒からも先生からもモテモテな滅茶苦茶優しい内波鎖介先生に告白するんだってばょ!
俺もマジでモテてるから絶対お似合いだ。
そんで俺は鎖介先生と…


「何ニヤニヤしてんのょ成斗?」

「Σへ!?」


数学の授業中鎖介先生を見ながら色々考えて居る俺に幼馴染みの春野桜ちゃんが振り向いて来た。
桜ちゃんも頭が良くて生徒会副会長をやって居る。
俺は桜ちゃんの事をお姉ちゃんみたいに慕ってるし、桜ちゃんも俺を弟みたいに可愛がってくれてる。
そんでもって俺の恋愛の先生だから俺が鎖介先生の事を好きだと知って居て応援してくれてるんだってばょ。


「鎖介先生に見惚れてたんでしょ?笑」

「Σななな何言ってるんだってばょ桜ちゃん!!///ι」


俺は思わず大声を上げてしまった。
俺の声に『さんかくひ』とか言う数学の図形の説明をしながら黒板を書いて居た鎖介先生が振り向く。


「どうした渦槙?」


ドキーッ!!
鎖介先生が俺の事直視してるってばょ!


「な、何でもありません。」


俺は何とか平然を作って鎖介先生にそう言った。
駄目だ駄目だ駄目だ!!
俺は優等生でキリッとクールなお兄ちゃん系だけど好きな人と二人きりになると可愛い弟系甘えん坊キャラを目指してるんだから!
未だ鎖介先生の前で可愛く振る舞った事はないけど。

鎖介先生は首を傾げながらずれた紺縁眼鏡の縁をクイッと指先で上げた。
ヤバイ!
めっちゃ格好良いッv!!
机をバンバン叩きたい心境だったけど俺は必死で堪えた。


「ちゃんと授業聞けょ?」

「はいっ!!///」


ニコリと微笑んだ鎖介先生はマジで格好良くて俺は心の中で雄叫びを上げた。
あぁあ鎖介先生!
俺を抱き締めてってばょおおv!!





 
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