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□水色香燐
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水色香燐
「サースケ、何ぼーっとしちゃってぇ?」
ウチは何時もの様にサスケの腕に絡み付いた。
するとやっぱり何処かウザそうに払われる。
でもそんな仕草もクールで格好良いんだ。
「香燐…引っ付くな。」
サスケはそう言うとスタスタと先に行ってしまった。
残ったウチの近くには、莫迦水月と奇怪人重吾。
くせー奴は嫌いだ。
特に水月……。
「ははっ、キミも懲りないねぇ香燐?笑」
ブチッ
「っせー!クソボケがぁ!!#」
あああームカつく!
コイツは本当にウチの腹綿をよじってくれる。
蹴りを入れても水が撥ねて当たった感覚が無い。
それでもムカつくから殴り、蹴り……
気の済む迄ボコってやるとウチは水月から放れた。
「Σあ!重吾が居ねぇぞ!ι」
ウチが水月をボコってる間に先に行ったか…
じゃあ今コイツと二人きりじゃねぇか!
水月も重吾が居なくなった事に気付き溜息を吐く。
この溜息もウチの神経に触れる程ウザイ。
「まさかキミと二人だけなんて…。 早くサスケに追い付かなくちゃね。」
よっこらとデカイ釖を担いで水月が言った。
ウチは言われなくても早くサスケの傍に行きたく早々と歩き出した。
サスケのチャクラを追って付いて行く。
その後ろに水月がウチに付いて歩いていた。
「付いて来んな!ストーカーか!!」
「付いて来るも何も、サスケの所に向かってるだけ。」
おまけに被害妄想が激しいと言い放った水月に我慢出来ず、ウチは振り反った。
「テメー殴られた……キャッ!!ι」
言葉を終わらせる前に、ウチはこのゴツゴツした山道の石につま付いて足首を捻ってしまった。
最悪だ!
絶対莫迦笑いし出すょ水月!!
「…まったく。」
そう言って水月が近付いて来たと思ったらウチの躯が中に浮いた。
水月が……お姫様だっこ!?ι
「Σギャー!キモイ!! 降ろせクソッ!!///ι」
こんなの有り得ないだろ!
もがいてるウチを気にも止めず水月は足を進めて行く。
水月なのに水月じゃない、絶対!!
そう思ってる内に胸がドキドキと高鳴り始めた。
Σ有り得ねーっ!!///ι
顔を見ない様に下を向く。
なんでこんな…、しかも水月にドキドキしてんだょ!
止まれ心臓!!///ι
「香燐…、キミ―――…」
「な、何だょッ!?///ι」
水月がウチを見つめる。
何、この展開?
絶対ヤバ―――…
「Σって何!?ι」
「キミ、重過ぎだょ。少しダイエットした方が良い。」
ギザギザの歯で笑う水月。
「くたばれ!!#」
いきなり落とした上に重いだと抜かした水月をぶん殴った。
やっぱ有り得ねー!
今のは気の迷いか何かに違いない。
うん、そうだ。
「ま、キミにも女らしい処はあるんだね。笑」
笑いながら言う水月の言葉に又心臓が!
と、止まれぇえ!!///ι
「口悪いけど。」
ブチッ
「やっぱんな訳あるかァアア!!#」
ウチは水月を思い切り殴り飛ばした。
水月が吹っ飛んだ後、ずれた眼鏡を直す。
此所からサスケの居る場所迄の距離……
遠くは無い。
そうだ、ウチの大好きなサスケの所に。
サスケを想う心にうきうきしながらウチは道を急いだ。
―end――…