N o r m a l

□g h o s t...
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g h o s t...




『知ってる?アカデミー、出るんだって。』
『何がって?…ふふ、決まってるじゃない―――…』












ある夏の夜、アカデミーの宿直室に一人の忍が居た。
名を『うずまきナルト』と言う。


「う〜〜〜っ。ι 何でこんな日に限って宿直回って来る訳?最悪だってばょ。」


アカデミーの宿直当番は上・中忍が周回して担当する。
内容は夜の見廻りで学校の教室全てを二時間起きに念入りにチェックする事。
此を夜中の2時まで繰り返すという簡単なモノだ。

今迄軽い気持ちでやり過ごして来て、だから今回も軽い気持ちでやり過ごそうと思っていたのに。






サクラにあの話を聞く迄は…。














其は午前中の出来事。
ナルトは今夜の宿直の為に荷物を整理していた。


「ナルト今日宿直なの?」

「うん。」


書類に手を付けていたサクラに話掛けられ、ナルトは軽く返事を返す。
暫くして荷物が片付いたので上忍待機室から出ようとドアノブに手を掛けると


「あ、待ってナルト!面白い話してあげるゎ。」


突然後ろから声が掛って振り替えってみるとサクラが楽しそうに笑っていた。
何と無く笑顔から面白そうだと思ったナルトはサクラの元に寄って行った。


「どんな話だってばょ?」


無邪気に笑って聞いて来るナルトにサクラはかなり面白そうに話を始めた。


「ねぇ、知ってる?アカデミー、出るんだって。」

「何がだってばょ?」


いきなり「出る」なんて言われても……。
そんなの分から無い。

普通なら大体の予想は付く事だが、激鈍のナルトには全く分から無かった。


「何がって?…ふふ、決まってるじゃない。ナルトの嫌いなモノょ。」

「え、まさか……?!ι」


幽霊?!ι


「そう、そのまさかょ。黒髪の上忍が出るんだって。ナルト気を付けてね。」

「えぇっ…!?」


顔を青ざめているナルトをサクラは部屋から笑顔で押し出した。















「う゛ぅ〜〜〜っ。もう直ぐ見廻りの時間だってばょ…。ι」


サクラに話を聞いてから震えが止まらないナルト。
実は幽霊等の怖いモノが大嫌いだったりして。






ガタガタガタッ






「ひゃぁっ!!ι」


台風が近い為風が強く、室内の窓を揺らす。
クーラーが効いていて少し肌寒く感じる。


もぅ、やだってばょぅ…。ι


ナルトは蒼い瞳にうっすらと涙を溜めて唇を噛み締めた。





 
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