N o r m a l

□せのび。
1ページ/3ページ





せのび。




朝目覚めるとベッドの上には何やら真剣に考え込んでいるナルトが居た。


「なぁ、サスケ…。」


真剣な眼差しで俺を見つめてくるナルト。
こんなに真剣なナルトは久々に見た気がする。
まさか……
「別れよう」なんて言う気じゃ…!?














「サスケ、何でそんなに背が高いんだってばょ?」

「は?背??ι」


何故こんな事を突然…?
まぁ、別れ話じゃなくて良かった事に心底ホッとする。


「うん。サスケってば今170pはあるってばょ? なのに俺ってば大人なのに160pしかないんだってばょ。」


そう言ってナルトは顔を伏せた。

身長差なんかそんなに気になるモノなのか?
俺は小さいナルトは可愛いと思うけど。


「…別にナルトは今の儘で良いだろ?背が低い方が任務とかでちょこまかと動けるし。笑」


何処か意地悪気に笑うサスケにナルトは少しムッとした表情で見つめ返す。


「良くないってばょ!だって背が低いと……」

「背が低いと?」


一瞬ナルトは躊躇いを見せて笑顔で応えた。


「えっと〜…背が高い方が高い所にも手が届くから?だってばょっ!!ι」


子供の頃から嘘が苦手なナルト。
俺は直ぐに嘘だと分かった。


「ウスラトンカチ。嘘を言うな。本当の理由を言え!」

「えっと……じゃあ、背が高い方が人がいっぱい居ても前が見えるからだってばょ!!ι」

「ナルト。本当の事を言わないと一週間ラーメン禁止にするぞ?」

「えっ!?や、やだってば!!ι」

「じゃあ本当の事を言え。」


ナルトはサスケの顔を上目使いで見つめた後、視線を床に向けボソリと呟いた。


「……だってサスケが背が高いから…。」

「俺が背が高いからなのか?」

「……サ、サスケに背伸びしなきゃキス出来ないってばょ。///」


それだけ言うとナルトの顔はみるみる赤く染まっていった。


可愛いヤツ…vv


「俺にキスしたいんだ?」


顔を真っ赤にしたナルトに意地悪気にサスケは微笑んだ。


「ち、違っ!!///ι」

「ほら、こうすればナルトからキス出来るだろ?」


ナルトの目の前にしゃがみ込み


「ナルトがキスしたい時は俺がしゃがんでやるから……な?」

「…うん。ありがとサスケ。」


笑顔で答えたナルトはサスケの唇にそっと触れるだけの軽いキス。
勿論サスケはそんな初々しいキスで満足出来る筈が無い。





 
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ