N o r m a l
□きつね日和
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今日は俺の誕生日。
そして、たくさんの忍を犠牲にして俺の中に九尾が封印された日。
俺はこの日が大嫌いだってば。
だって俺を見る里の目が何時もよりキツい……。
誕生日なんて大嫌いなんだってばょ。
それで、毎年ずっと一人で家の中に居たんだ。
だから今年も変わらず俺は家でのんびりと……
「ナルト―――っ!!」
……は出来ないみたいだ。
きつね日和
[ナルトB.D☆小説]
「い、一体何なんだってばょ!?ι」
朝から里中を休みもなく走り回っているナルト。
実は今日がナルトの誕生日だと知っている熱烈的ファンが、
のんび〜り朝ご飯を食べてる最中のナルトに会う為にナルト宅へかなりの人数の忍が乱入して来たのだ。
何故この様な事になっているのか説明しよう。
現在21歳になったばかりの上忍ナルトは案外モテている。
そのモテっぷりはアカデミー時代の黒髪少年並。
かと言って勘違いして貰っては困る。
モテると言ってもその85%は……
男。
ナルトの可愛さ抜群のドジバカな行動に男達はキュンv死なのである。
だがハッキリ言ってナルトからすれば、此はかなりどころか滅茶苦茶怖い。
というか顔見知りが何時もと全く違う事事態気持ち悪い。
例えばコイツら。
「ナルト!!誕生日なんだから遠慮せず俺の胸に跳び込んで来いv!!」
「ふざけんな、風影の仕事はどうしたんだってばょ?!」
「ナ〜ルトv先生が優しくお祝いしてあげ〜るょv」
「要らないってばぁっ!!ι」
「ナルト!!誕生日なんだから俺と遊ぼうぜぇっ!!」
「お前は赤丸の世話でもしてろってばょ!!」
等々…。
今の今迄全くと言って良い程ナルトに興味を示している様子など見せた事が無い奴等が突然こんなに本気で自分を追っている。
でもそんなの全然嬉しく無い。
自分だって気になる人……好きな人がいない訳では無い。
どうせ追い掛けられるのならその人が良い。
ナルトは追っ手を振り切る様に走る速度を上げて演習場へ向かった。