U n d e r
□伝心
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「何するんだってばょ?!ι」
俺は口を塞いでいるサスケの手を曳き剥がすと小声でサスケに問掛けた。
「追われてんだょ!音の忍に。」
「はぁ?!ι」
サスケから返って来た言葉が意外過ぎて思わず大声が出る。
それを慌ててサスケに口を塞がれる。
「お前!ガキの頃より莫迦になったんじゃねぇのかょ?!ι」
「莫迦?!ι莫迦って何だってばょ?!!」と言い返したい所だが、サスケの手が口を塞いでいて言葉になら無い。
そんな俺を放ってサスケは話を続ける。
「……俺が壁破壊しただけであの蛇カマ、怖ぇーのなんのって……。逃げたら追っ手使いやがるし、最悪だぜ。ι」
そう言って溜息を吐くサスケに「お前の方が莫迦になってるってばょ。ι」と言ってやりたい。
そんな事を思っていると、数人の忍の気配がした。
「チッ……。此所じゃ丸見えだぜ。ナルト、此方。」
「へぁ?!ι」
サスケだけが逃げるのなら兎も角、何故か手を引っ張られて近くの木の側に連れて来られると後ろから抱き締めるかの様に口を塞ぎ直された。
「ナルト……、暫く我慢しろょ。」
「っ……。///」
耳元で囁くサスケの声に牛耳いってしまう。
背中に当たるサスケの体温に鼓動が高まるのが分かる。
何で……?
おかしいってばょ、俺。
今迄感じた事の無い気持ちが渦巻く。
恥ずかしくてもどかしい。
急にサスケを意識する自分……
「行ったか……?」
そう言ってサスケは追っ手が居ないのを確認すると小さく溜息を吐いて俺の口から手を放した。
サスケの余裕綽々とした所が酷く疎ましい。
自分はこんなにもドキドキしているのに……
「サスケ……、何で何時も傍に居ないんだってばょ……?」
「……え?」