E x c e p t

□レモンティー
2ページ/5ページ

そのウェイターはアタシと桜が話して居たばかりの張本人。


「「成斗でしょ?何でこんな所に居るのょ!?」」

「え、え?桜ちゃん?衣乃…?ι」


桜と同時に同じ台詞を吐いたアタシに成斗がおどおどと戸惑う。
名札に「UZUMAKI」と書かれてあるからこのウェイターはアタシの知って居る同じ木ノ葉学園に通う渦槙成斗。


「アンタ彼氏はどうしたのょ?何でこんな所に居るの?」

「彼氏…?」

「鎖介君ょ!鎖介君!!アンタの彼氏でしょー?」

「えぁ、鎖介なら其所に…。」


成斗の指差す方向を見ると、同じ制服を着たウェイターが居た。
黒髪の彼も木ノ葉学園に通う同級生。


「成斗!アンタ達何所迄ノロケるつもりょ!?同じ店でバイトする莫迦ップル迄行くとは思ってなかったゎ!!」

「だって鎖介がバイトしてるなら俺の父ちゃんも遅く迄家に帰らなくても疑わないし一緒に居られるだろうって…。」

「だからってね〜…。ι」

「ごめんってばょ。ι」


溜息を吐く桜に成斗が謝る。
アタシも溜息が出た。
本当羨ましい位仲の良いカップル。
アタシの周りは皆良い感じに恋人同士なのにアタシはどうして駄目なんだろう…?
意地っ張りな自分が嫌。
あの人の前で素直になれたら良いのに。


「衣乃…?」


アタシの様子を不思議そうに見つめて来た桜に我に返った。


「ううん、何でも無い。成斗、アンタ店でもイチャついたりしてないゎよね〜?」

「してるがそれがどうかしたか?」

「Σ鎖介!!///」


何時の間に来たのか、鎖介君が成斗を後ろから抱き締めて話に割り込んだ。
あたふたとする成斗に酷く優しい笑みを浮かべる。


「成斗、休憩だとょ。」

「うんっ。///」


嬉しそうに笑う成斗は本当に此で男なのかと疑わせる。
今にもキスをしそうな勢いの鎖介君から桜が成斗を引き剥がした。


「何しやがる…。#」

「休憩なら私達とお話しましょ、成斗?鎖介君は除外でね。」

「何の…?」

「乙女の恋愛相談。笑」


不機嫌そうな鎖介君を追い払うと、桜は成斗を自分の隣の席に座らせた。





 
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ