N o r m a l

□トマトの味
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「ん……やっ…。///」


トマトを飲み込むまいと舌で押し返す。
サスケもナルトにトマトを飲み込ませようと舌で押し込む。

暫く口の中でトマトの押し合いをしていると、突然サスケがナルトに仰反った。








こくん…。









その振動でナルトはトマトを飲み込んでしまった。
サスケはまるで勝ち誇った様に笑みを浮かべ、ナルトを見下ろす。


「な?美味いだろ?」


ナルトは俯いた儘何も喋ら無い。


「おい、ウスラトンカチ!聞いてんのか――…」

「サスケなんて大嫌いだってばょ!!」

「え?ι」


突然自分を睨んで叫ぶナルト。
気まずくなったサスケはナルトから目を反らせた。










『サスケなんて大嫌いだってばょ!!』
先程の言葉が胸に突き刺さる。


いてぇ……。


サスケは無意識にズキズキと痛む胸を抑え付けた。
傷も無いのに深くえぐられた様に痛い…
違う、痛いのは胸じゃない…






此は……?






サスケは再び目線をナルトに戻した。
目の前で泣きじゃくるナルトが愛しく見える。


なんだょ、此…?ι


其はトマトの様にほろ苦い気持ち。
サスケは無意識の内にナルトを抱き締めていた。


「…きらい……。」

「あぁ…。」


消えてしまいそうな声を出すナルトにサスケは小さく呟いた。
ただ、何度『嫌い』と言われてもずっとナルトを抱き締めていたかった……。




―end―――…





 
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