それはある日の帰り道

「やぁっと補習終わったよぉ。」

「あ〜すっかり遅くなっちまったな。」

「腹減りましたね。」

「あ、家で食べていく?獄寺くん俺らに付き合ってくれたし。山本もどう?」

「い、いいんですか!?十代目〜相変わらず心の広い御方です!」

「おー。俺もツナに甘えっかな!」

「はは、獄寺くん大袈裟すぎだって。んじゃ早く帰ろー。」

ここまではいつも通りだった。
だが、異変に気付いたのは自室の扉を開けた時。

「ただい……何してんの?」

「おじゃま…ぐゎはぁ(吐血)」

「おー、なんだ?新しい遊びか〜??」

部屋の中にはスーツ姿のビアンキと、何やらミシンを使っているハル、無表情でパソコンを眺めているリボーン、ひたすら何かのランキングを出しているフゥ太がいた。
獄寺は姉の姿を見たせいで即卒倒。

「あ、ツナさ〜んお邪魔してます!ハルは今ツナさんの衣裳を作ってるんですよ。」

「ぃ、衣裳?って、何?」

「おめぇらには明日から仕事をしてもらうぞ。」

リボーンが微かに笑っている。この顔はろくでもないことを考えている時だ。

「なんだよいきなり?仕事って?」

「ツナ、お前は次期ボンゴレボスとしてのカリスマ性があまりにもなさすぎる。そろそろ少しはダメツナからイケツナになったらどうだ?」

「な、なんだよ!余計なお世話だょっ!なんでリボーンに今そんなこと言われなきゃならないのさっ!?」

「この仕事はお前のカリスマ性を磨くためにみんなが協力してやんだ。感謝しろよ。」

「は?何言ってるか全然わかんない。一体今度は何企んでるんだ?!」

「まぁまぁまぁ、ツナ落ち着けって。コイツもコイツなりにさ、ツナのこと思ってしてくれてんじゃねーのか?な?」

「山本…」

「にしても今度のゲームはどんなんだ?おもしろそーじゃん。」

「(あぁ、さよなら山本。君はそういう奴だった。)」

「あぁ。今回はかなりマジだぜ。おら。」

リボーンは二人に企画書を手渡した。

「な!こ、こ、これは…」
「〜♪」

「ボンゴレは表顔の副業として映画会社を立ち上げる。看板俳優はもちろん綱吉、おめぇだ。」



「なぁああああ!!!!」

「あはは。おもしろそー!俺もいいか?」

「もちろんだ。ツナを説得してくれた礼に武っちには良い役をやるぞ。」

「説得されてないし!やらない!俺やらないよ!!」

「もう役者もスタッフも揃ってんだ。もう一枚に参加者と役割が全部書いてあるぞ。」



「いぃぃいぃいやだああああああああ!!」


綱吉が目にしたのは衝撃的すぎる参加者一同。
何故彼等がこの馬鹿げた企画に参道したのか。

「な!なんでなんでどーやってこんな面子が揃ったの!?」

「ツナ兄!それはね、僕が全部ランキングした結果に基づいて集められたメンバーなんだよ。」

「そうだぞ。名演技ランキング、行動力ランキングなど必要とする能力を備えている奴等を呼び出したんだぞ。感謝しろよ。」

「そ、そんなぁ…」


別の意味で、
俺の身体、大丈夫かな?

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