銀魂中篇

□Only you
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最初から恋なんてしなければよかった。





No.09 監禁





「・・・ん・・・」

重たい目を開け、あたしが見たのは複数の男。

「な、に・・・?」

「お、目が覚めたか」

一人の男が声をかけてきた。

「ここ、どこ・・・?」

「ここは港の倉庫だよ」

「そう、こ・・・?」

そっか、あたし拉致られて・・・・・・

「っ!!いった・・・!」

意識がしっかりして体を動かそうとするが動かない。

状況を確認すると両手は後ろで拘束され、足も縛り付けられていた。

「ククッ・・・」

「な、なに?」

「アンタ神威の彼女だろ?」

「・・・え?」

「アイツが言ってたなぁ」

「アイツ・・・?」

「そ。神威の元カノ?いや、遊ばれてた女?」

「はははっ!!!」

「何言って・・・」

もしかしてあの女の先輩!?

「ま、とにかくその女に頼まれてお前をここに連れてきたんだけど」

男達が怪しく笑う。

やっぱり・・・・・・

「それによォ・・・」

「?」

「神威にはやられっぱなしで癪なんだよな。借りは返さねぇと」

「オイ。お前の彼氏はいつ来んだよ?」

「・・・・・・」

あたしは俯いてしまった。

だって・・・何も言えないし・・・

「おい、聞いて、っ!?」

男に顔を掴まれて上を向かされる。

多分、今のあたしの泣き顔を見て吃驚したんだろう。

「来ない、よ・・・」

「はァ?」

「助けに、・・・来て欲しいけど・・・先輩は、来ない・・・」

だってあの女の人のとこに行くんだから。

「んだよ、それ」

「先輩は、その女の人と抱き合ってたもん・・・・・・」

「・・・・・・」

「じゃあ、アイツうまくやったってこと?」

ザワザワしだして、あたしは何も言えなくなった。

「あたし、が・・・遊ばれてた・・・」

うん。

あたしが遊ばれてただけで、その女の人は元々彼女なんだよ・・・

「でもお前知ってんの?アイツはマジでフラれたんだぜ?」

「知らない・・・興味ない・・・」

「・・・はぁ。まぁーどっちでもいいや。神威さえ来てくれたら借りは返す。それまでお前はここにいてもらう」

「・・・・・・好きにしてよ。いつになったって来ない、から・・・」








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