その他CP部屋
□★インドラの疼き2
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一瞬の出来事だった
雷を纏わせた棍を目にも留まらぬ速さで振るい、ソルに叩き付けた
ガキンッと甲高い音が草原に響いた
予想通り彼は剣で自分の攻撃を受け止めている
「・・ははっ・・!」
そうでなくては・・・
「あははっ!」
そうでなくてはつまらない
「またてめぇか・・。」
やれやれといった様子でシンの棍を弾き返し、睨みつける
目の前にいるのは
夜の闇と自らの黒雷の光で服を黒く染め、赤と碧の瞳を細めて笑うシン
「・・今度は一体何だ。」
「・・ソル・・。」
シンの手から棍が落ち、地面に転がった
周囲の黒雷もその勢いを失っている
「・・父さんがね・・悲しんでいるんだ・・。」
「・・・・。」
シンの瞳がどこか遠くを映す
まだシンの心は安定しないのか・・
親子の溝はそう簡単に埋まるものではない・・そういう事なのだろうか
ならば前と同じように、こちらに矛先を向けて引っ込めてやればいい
シンに近づき、腕を掴もうとしたが・・