連王部屋2
□カイ誕生日企画その6
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そろそろお茶の時間
今ならきっと休憩しているはずだとカイの執務室へ行けば珍しい光景が広がっていた
彼にしては行儀悪く、テラスにある椅子に座り・・・腕を枕代わりにして机に突っ伏していたのだ
「カイ?」
声をかけても反応はなかった
それもそのはず
・・・カイは眠っていたのだ
「・・むぅ。」
少し休憩・・・のつもりだったのだろうが熟睡している
それだけ日頃から疲れがたまっているのだろう、・・しかしこのままでは風邪をひいてしまう
起こそうと思ったが、気持ち良さそうに寝息を立てている彼を起こすのは気が引ける・・
「・・・・。」
すぐ傍まで寄っても、彼はピクリともしない
ふわりとした金髪が風に揺れていた
確かに自分の髪に似ているが、色や質が僅かに違う
きっとさらさらして絹のような触り心地なのだろう・・・
「・・・・・・。」
触ってみたい・・・
出来る限り気配を消し、・・ゆっくりとカイの髪に手を伸ばし・・
「・・ん・・・。」
「!」
小さな声を出して身じろぐカイ
ビクリとシンの手が距離を置いた
・・・・・しかしそれだけだった
カイは起きる事無く眠り続けている
「・・・。脅かしやがって・・・。」
ほっと溜息を吐き、シンは再び手を伸ばした