連王部屋2
□カイ誕生日企画その7
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「誕生日だと聞いたよ。」
夕日が傾いてきた頃だろうか
一人の少女が風船を揺らしながらカイに歩み寄ってきた
「こんにちはヴァレンタインさん。・・・誕生日の情報広がってますねぇ;。」
「みんなが誕生日だと言っていた。・・・誕生日とは・・・何?」
「あぁ、・・誕生日とは生まれた日の事ですよ。」
「・・生まれた日?・・・造られた日・・・?」
「そうですね。・・造られた・・というのは悲しいですが、この世界に生まれ落ちた日が、その人の誕生日です。」
「・・・ん〜・・・。」
ヴァレンタインは何かを考えるように唸っていた
バックヤードで産まれた彼女にとって誕生日という概念はないのだろう
しばらく考え、困ったようにカイを見上げた
「今日は貴方が生まれた日。それは嬉しい事なの?みんな楽しそうにお祝いしてる。」
「嬉しい事ですよ。無事に生きている事、ひとつ大人になった事。喜ばしい事なのです。」
「・・・・・貴方はもう大人なのに、まだ大人になるの?」
「・・気分的なものですかねぇ;。」
「ん〜・・・。」
ヴァレンタインはまた考え始めた
まだ感情も理解出来ていない彼女
やはりいまいちカイの言葉の意味が理解出来ないようだ