連王部屋2
□カイ誕生日企画その8
1ページ/4ページ
「こんな薄着では風邪をひきますよ。」
日が傾いてきた庭園は冷えた風が吹きつけて肌寒かった
屈んで花を眺めていたディズィーの肩にそっとストールをかけるカイ
「あ・・、ごめんなさいカイさん。つい夢中に・・・。」
「いえいえ。・・・・綺麗に咲いてますね、花。」
「もう随分寒くなったのにすごいですよ。・・だから私、お花大好きなんです。」
動く事無く
その場で生涯咲き続ける花
咲き誇る花、朽ちて落ちるその時まで
「何だかバタバタして言えませんでしたけど、お誕生日おめでとうございます。カイさん!」
「こちらこそ時間を合わせられず・・。ありがとうございます。」
カイとディズィーは見つめ合い、お互いに照れて
それがおかしくて二人で笑った
「・・・・カイさん、来年も・・再来年も、ずっと誕生日を祝わせてくださいね。」
「はい、私も貴女の誕生日をずっと祝い続けます。」
若い男女にありがちな<永遠>という単語は使わない
いつか訪れる永別の日
避けられぬその日
言わなくとも、互いに理解していた・・・
人間とGEAR
禁じられた恋だとわかっている
それでも それでも・・・・・・
「私からのプレゼントは、カイさんの傍にいる事です。ですから、私の誕生日にはそのお返しに傍にいてくださいね?」
「えぇ、約束しましょう。」