GEARMAKER部屋
□★狂詩
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意識が朦朧とする・・・
今は何日の何時だ
時間の経過すらわからなくなっている
自分のものではない細胞が体内を這いずり回る感覚に吐き気がする
「おはよう、フレデリック。」
何重もの膜越しに聞こえるようなぼんやりした声が自分の名を呼んでいる
動こうとしても、指先一つ自分の思い通りに動かす事が出来ない
そう・・まるで全身が別人の体のようだ
それでいて痛覚はあるのだから厄介な事この上ない
GEAR細胞のせいで急激に発達し、膨張した筋肉により体中に裂傷が出来ている
じくじくとした痛みが絶え間なく襲い掛かり、消えそうになる意識を捕らえて離さない
こんなプログラムは組んではいないはずだ・・
生態系強化計画とはいえ・・ここまで筋肉を発達させる事はない
この男は一体どんな目的で、何を考えてGEAR細胞を造ったのかさっぱりわからない