GEARMAKER部屋
□DIVA
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『いつか歌ってあげる、貴方の為に。』
「またQUEEN聴いてるの?」
ふわりと長い髪が視界に入った
艶やかで美しい赤い髪
「・・・あぁ?」
めんどくさそうに男が顔を上げると、よく見知った顔が自分を見下ろしていた
「よく飽きないわねぇ。」
呆れたように、男を見下ろしていた女性は溜息を吐き、ソファに腰掛けた
「・・うるせぇな・・。」
うざったいので、音楽のボリュームを上げようとした
・・・しかしその手は彼女によって遮られる
「駄目よ、耳に悪いわ。」
「・・・・。」
プチッと電源を消され、更にヘッドフォンも外されてしまった
「邪魔すんなよ・・アリア。」
不機嫌そうに睨んでも、その女性は笑うだけ
一般人なら竦み上がってしまうその睨みも、彼女には通用しない
「せっかく休憩時間かぶったんだから会話しましょうよ、フレデリック。」
「・・チッ・・。」