□ただ呼吸しているだけで時は流れるし、世の中は勝手に動いていくのだ
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馬鹿馬鹿しい話
可笑しい所いっぱい
学パロかどうか怪しい辺
後悔はしていない
多分




下着が無くなっていた
確かに先刻洗濯物をたたんでいた時にはあったのだが風呂を上がり、下着を持ってくるのを偶然忘れてしまっていてタオルを腰に捲き箪笥を開けるとそこだけぽっかりとスペースが空いていたのだまるで元々の存在など無かったかのような
「‥なんでだ?」
取りあえずサイズを間違えて買ってしまった大きめのパジャマの上だけ着て箪笥の前で正座になり考える、中々珍しい光景だ
「‥なにやってんだ」
いつの間にか横で見下ろしていたのは弟で、パジャマ代わりのジャージそして上は半袖の(ムラムラしますというプリントがしていなければ普通の)Tシャツを着ており、もしかしたら整理でもしていてくれたのだろうかと下着の事を聞いてみることにした
「って訳で、知らないか?」
「いや知らねえ、あ、無いんならお前の中学ん時の下着とってあげふんげふん」
聞かなかった事にしよう
「明日が休みなだけマシか‥」
仕方ない、冷えそうだがこのまま寝よう、そして弟に適当に買って来て貰ってそれからちゃんと探そう、以前のように女物を買って来ないように祈らなければ
「‥なあ、兄さん」
改まったように呼ばれ視線を移すと何故か天井を射るように見ており同じく見上げてみると、そこには
「アーサーはこっちみんな、イギリスそんなに見つめられたら親分照れてまうよ」
天井の一部をずらして此方を見ている何かがいた
「‥最近のネズミは喋るのか」
「あっはっは、ミ○キーやないで」
身軽に動き、黙れ国王Tシャツに付いた埃を払いながらカラカラと笑うスペイン、妙に下半身がもっこりとしておりズボンの端からは見たことのある布が見える
「‥‥‥‥‥」
「で、お前はなんで此処にいんだよ」
「オカズ探し、大漁やったわあ」「死ね」
「ところでイギリス、それは親分に襲えっていってるん?」
「‥‥‥あ?」
いろんな意味で驚いて正座から崩した足は俗に云う女の子座りで、着ているものは落ち着いた色の大きめのパジャマの上だけ、くすんだブロンドは僅かに水を滴らせている事からだろうか
「喧嘩なら明日に延ばし「イギリスお前馬鹿か」‥ばかって言った方がばかなんだからなばかあ!!」
「そうやでアーサー死ね」
「黙れ糞トマト」
変わったTシャツ同士、無駄に整った顔は怒りに染まっている
残されているに近いイギリスは取りあえず冷静になり、もう直ぐ始まるであろう派手な、最早殺し合いの戦い(喧嘩とはまた違うのだ)が冷めるまで待たせて貰おうと空気のように二人の間を抜け出て隣である菊の部屋にへと出掛けた
「寒‥」
細く病的に白い足は月明かりも手伝ってか青白く見えた気がしなくもなかった気がする

(ただ呼吸しているだけで時は流れるし、世の中は勝手に動いていくのだ)

end

アーサーのパンツになりたい

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