復活生活

□同性愛者
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 君は男
 僕も男
 
 もちろん女になれだなんて思わないし、なろうとも思わないけど…。

 どうしても

 それは越えられない壁で。

 その事実には

 変わらなくて。
 
 時には、『運命とは残酷なものだ』とかロマンチストめいた事を思う。

 

 そう思ったところで、何か変わるわけでも無いのに…

 
 ただ…

 無性に

 


 
 男であることが



 嫌になった。


 「ねぇ。骸。」

 「何ですか?恭弥くん」

 「骸はさ、好きな奴とか…いるの?」

 「え?、えぇ…まぁそれなりに…」

 「ふぅん…それって女?」

 「当たり前じゃないですか」

 クフフ、と笑って僕を見る。

 そんな仕草にさえ

 泣きそうになる


 君にとって好きになるのは女で。



 僕は好きな奴なんて出来たことないから分からないけど…



 「もし、男が君の事『好き』って言ったらどうする?」

 「男…ですか?」

 「うん。男。」

 「無理…ですかねぇ…」



 そりゃそうだ。   


 僕もきっと断った。






 でも

 それでも



 締め付けられるよな


 胸の痛み。
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