BL小説

□がんばりやさん
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まただ、また俺は跡部さんに負けた…。
「お前が俺様に勝つなんて一生かかってもありえねぇんだよ」
「…ハァ、ハァ……っ下剋上、だ!!」





跡部さんはいつも自信満々だ
悔しいがあの人にはそれ相応な実力がある、
それに比べて俺は…



「っ下剋上だ、」
俺はコートでいまだに膝をついている
こんなにも俺は疲れているのに跡部さんは全然疲れていない
そして言うんだ、いつものように「なあ、樺地」って
平気な顔してタオル貰って…
そんなとこがむかつくんだよッッ




下を向いていた俺の目の前に影が現れた
「なあ、日吉」
「……っ何ですか、忍足さん」
俺は意地を張って息を切らしているのがばれないように返事をした




「悔しそうやなあ」
上を向くとにやりと笑って楽しそうにしている忍足さんの顔がある
むかつく、


「…何か用、ですかッ」
俺は表情になんて出ないくらい少しむすっとして答えた
「別になんも♪」
忍足さんはまたにやにやして答えた



「……じゃあ、…どっか行ってくれませんか、」
「嫌や」
ほんっとめんどくさい人だ、




俺はこの人を相手にするのもめんどくさくなったので部室に戻ろうと立ち上がり一歩踏み出した
「………ッ!!」

―――バタッ―――



視界がぼやけて反転した。
まだ頭が理解していないうちに意識を手放した










……。


上からかすかに声が聞こえる
その声はだんだんはっきり聞こえてきた

「相当体力つかっとってんなあ」
「あ、あのっ!忍足さん!!日吉…大丈夫ですか…?」
「ああ、もう大丈夫やから鳳は部活に戻りぃ」
「は、はい!じゃあ失礼します!」

―――バタン―――




ああ、俺は倒れたのか、
クソッ、この人に借りを作るなんて…屈辱だ
目をあけるとぼやけているが青い物体が見える
多分これが忍足さんなんだろう



「あ、日吉起きたん?」
「……………」
俺は眉を顰めて無言で頷いた


「俺、倒れたんですね…。」
「ああ、そうや、…」
やっぱりか、というかこの状況を見たら嫌でも分かる





「あ!!!鳳が此処まで運んでくれてんから後でお礼言っときや!」
「はい、分かりました…忍足さんもありがとうございました、では」
「あ、ちょッッ!!日吉!?待ち!!」
「狽」あッ!!」

俺はお礼を言って即出て行こうと立ち上がった
が、よろけてこけそうになり忍足さんに抱きしめられた

「狽ヘなしてくださいッ!!//」
「あかん、離したら日吉はまたどっかいって倒れるやろ」
そう言って忍足さんはぎゅっと俺を抱きしめる力を強めた
「お、忍足さんっ//」


暴れる俺に忍足さんはいきなり問いかけた

「なあ、日吉」
「何ですか…」
いきなりのまじめな顔に俺は暴れるのをやめた

「下剋上すんのは大賛成や、やけどな無茶すんのは反対やで」
「はぁ…」
俺は少し小さい声で返事した
俺だって結構反省しているんだ、なのに説教なんかされても腹が立つだけだ


「俺はな日吉が好きや」
「は、はぁ」
今のは一応後輩としてという意味にとって受け流した
「やから、日吉が倒れたりしたら死ぬほど心配やねん」
「はい…」
「もう無茶せんとってな」
「はい…」
ちゅっとほほにキスされた




………。


「狽なッッ!!!何するんですかッ///」
俺は頬を抑えてバッと忍足さんから離れた
「保健の先生もおらんし、じゃあ続きしよか」
「しませんッ!!」
「わ、ちょッ//ん、///」
俺は忍足さんに押し倒され、キスをされた


「じゃあ、日吉くんいただきまぁーs「ちょっと待て、」…なんやねん、跡部」
そこに跡部さんが乱入してきた
た、助かった…。

「何してやがる忍足、お前は練習だ!!日吉お前はもう少し休んでいけ」
「はい、」

「ほら行くぞ、忍足」
「あぁぁぁぁーーーー…日吉ぃぃぃーーーー…」





忍足さんは跡部さんに引きずられて部活に参加したという
そのあと忍足さんと跡部さんは試合をし跡部さんもめずらしく本気で試合してたらしい
その試合は当然跡部さんが勝利したが6-7でタイブレークだったらしい
忍足さんも珍しく本気だったらしく
鳳が怖かったと泣きながら報告してきた

何故だろう
















 

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