望み

□望の事U
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 小さな路地を進んで行く継。
 
 
 何か見つけたようだ。
 継の視線の先には一つの扉がある。
 継は一瞬、戸惑った様だったが、その扉に手をかけた。
 
 扉はかなり古いらしく、ギィ〜という音を立てながら開いた。
 扉の中は…一般的な家だった。
 継がこんな所に来たのも、ここまで来れたのも、継がこの街を知っていたからだ。
 そしてここも、継の知っている場所。
 そう、ここは、継の生まれ育った家…
 「良かった…あの時のままだ…」
 継が何故、ここから離れたかは分からない。 
 何故この場所に、継は戻りたいと望んだのだろうか?
 
 ここに来てまだ何十分と経たないうちに、継は扉を開け、外へ出て行った。

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