confeSSion
your loving smile,loving words.
I wanna close to your love.
◆寒夜 [銀高]
肌に突き刺さる空気は冷たく、ほうっと吐いた息は闇夜に映えるように白く、溶けるようにして消えていった。
真夜中の冬の道は、昼間とはまるで別世界のような気がして…、この雰囲気が好きだ、と高杉は思った。
昼間は戦場と化していたこの地も、あちこちに死体が転がり血と土の混ざったあの臭いも、まるで無かったことのように沈黙と暗闇がこの地を覆っている。
あて先などない。ただの、散歩。
ふるりと震える身体を小さく丸め、月明かりだけで照らされた道をまっすぐまっすぐ歩いていた。
その時、後ろから急に抱きしめられ、自分とは違う体温に包まれる。
「どこ行くの?探したよ」
顔を見なくても分かる。この声は、この体温は銀時だ。
「…散歩」
「こんな真夜中に一人で出歩いちゃ危ないでしょーが」
そう言いまた一層強く抱きしめてくれる銀時の手は、身体の体温に比べ、とても冷たかった。きっと、長い間自分のことを探してくれていたのだろうか。
その大きな手に、自分の一回り小さな手を重ね、二人で体温を分け合う。
「ヅラも心配してんぞ。戻ろう」
こくりと頷き、離れる銀時の身体と体温に、少し寂しさを感じた。
「帰ろう」
強引に掴まれ繋いだ手には、俺の与えた体温がほんのり残っていた。
また明日から、ここは戦場と化す。まだ慣れない血と土の臭いを渦巻いて。
でも今は…。
「銀時、」
「ん?」
「好き」
独特な雰囲気に包まれたここが、とても居心地よく感じた。
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2010/12/23(Thu) 15:28
◆if...[銀高]
「女に生まれてくればよかった」と、俺は言う。
「何故?」と彼は問う。
「何故女がよかったの?」
「だって、女だったらこんな風にコソコソと周りを気にせず、堂々とお前と付き合える」
俺は続ける。
「周りを気にせず手繋いで、一緒に歩いて、キスして、子供作れて…」
「でも…」と、彼は俺の言葉を遮る。
「でももし高杉が女だったら、俺達は巡り逢えなかったかもしれない」
「それでも巡り逢えたら、また互いに愛し合うかもしれない」
「それは分からないよ」
彼は言う。
「もし巡り逢ったとしても、俺が女の高杉を好きになる確率なんて100%ではないだろう?…俺は、今のままでもいいよ。今のままでも、十分幸せ。今のままの"高杉晋助"を愛している」
それでも…と俺は思う。
それでも俺はやっぱり、女に生まれてきたかった。
…でも今は、別にこのままでもいいような気がした。
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2010/10/13(Wed) 22:16
◆needless [銀高]
「好き」って言ってくれなくていい
「愛してる」なんていらない
いつもみたいにそっけなく、抱きしめてくれるだけでいいんだ
「甘い言葉なんていらないから」
ずっと傍にいてくれる…
その確信だけがほしい
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2010/07/31(Sat) 21:32
◆嫌いなもの [ラビ←ユウ]
俺の嫌いなもの。
それはやたらと人の心の中に入ってこようとする、あの赤毛。
自分の心には、相手を入れようとしねぇくせに。
見てて、苛つく。
俺の嫌いなもの。
それは俺の名前を当然のように口にする、あの唇。
止めろって言ってんのに、お構いなし。
嫌い、嫌い。
アイツなんか、大嫌い。
…だけど、
俺の一番嫌いなもの。
それは無意識の内にアイツから呼ばれることを待っている、自分の耳。
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2010/04/19(Mon) 07:50
◆約束の言葉 [西南]
「俺達は、自由になったんだ」
メビウスの存在も、ラビリンスも何もかも無くなった時、ウエスターはぽつりと呟いた。
と同時に、僕を痛いぐらいに力強く抱き締める。
「これからは、人々から"幸せ"を奪い、"不幸"を生むような事はしなくていいんだ」
僕に言っているのか、それとも自分自身に言い聞かせているのか…。その辺は定かでは無いが、でもその言葉を聞いた瞬間、思わず涙が出た。
きっと、誰よりも"幸せ"を願っていたのは、僕達の方だったのかもしれない。
「それに、自分の好きな時に好きな事が出来て、何でも自分で決める事だって出来るんだ」
「…うん」
ウエスターが出来るようになった事を挙げている間、僕はただ頷く事しか出来なかった。
今までずっと管理されていたから、まだ"自由"になった事に実感が湧かない。
「自由って、どうすればいいのかな…」
そう呟くと、ウエスターは幸せそうに笑いながら答えてくれた。
「大丈夫。俺が、サウラーに何でも教えてやるから!…だから、」
そう言いウエスターはその大きな掌で僕の顔を包んだ。
「ずっと、一緒に居よう」
「…うん」
身体中が温かくなる。
あぁこれが"幸せ"か、と思いながら、僕達は解けぬように、互いの小指を絡め合った。
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2010/01/23(Sat) 07:49
◆DEAR... [銀高]
銀時からもらう、抱えきれないほどの「愛」
分かっているのに、素直になれない「想い」
心ではどうしようもないくらい愛しているんだ
言わなくても分かってくれる
本当に「ありがとう」
そして
「ごめんな」
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2010/01/08(Fri) 15:55
◆さめざらましを [銀高]
※銀時は死んだ設定。
高杉視点。
真っ白な世界だった。
影もなければ音も無い。
だけどとても気持ちがよかった。
何故なら、
俺の隣に銀時がいたから。
何も喋らなかった。
ただ隣に居てくれるだけ。
それでも幸せだった。
安心してた。
俺はにこりと笑いかける。
そしたら銀時も、にこりと笑いかけてくれた。
嬉しかった。
幸せだった。
大好きになった。
前よりも、もっともっと、
大好きになった。
何を喋る事も無かった。
ただ隣に居てくれるだけ。
でもそれだけで幸せだった。
それだけで、安心した。
ぬくもりは確かに、
俺の隣にあった。
確かにあった、
筈なのに----------
朝起きたら、
隣にお前は居なかった。
あの時確かに感じたぬくもりも、どこかへ消えていた。
あぁ、俺は一人なんだと、
激しい虚しさが俺を襲った。
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2010/01/05(Tue) 13:33
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