:)

□寂しい夜には
1ページ/1ページ




日付が変わり、
リビングの方で
動く気配がある。


しい夜には




「おかえり」

ドアを開けて
仕事から帰ってきたであろう智に声をかける

「あっ、ただいま。
ごめん・・・。
起こしちゃったね。」

眉毛を八の字にして
あたしをみる。

「ううん。大丈夫。
なんか、眠れなかったから。
お風呂入るでしょ?
着替えもって来るね。」

そう言い残して
あたしは寝室に智の着替えを取りに行く。

着替えを持って、
お風呂場に行くと
ガラス越しに
智のシルエットがうかんでいる。

かごの中に着替えをいれて
洗濯機をまわす。

寝室に戻ろうかとも思ったのだが
リビングのソファに腰を下ろす。

ボ−っとしてると
不意に背中に温かい体温を感じる。

「寝ててもよかったのに。」

あたしの耳元でささやく智に

「寝れないから。」

そう一言返すと
あたしの手をひっぱって
寝室に連れて行く。

「一人だから寝れないんだよ。
おいらが帰ってきたんだから
おいらと寝よう

(実はおいらがいなくて寂しかったんだろ?)
(実はね。)
(実はおいらもね 笑)


BACK
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]