花ロマ文庫1
□第九話
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ずっと眠っていたい、白いシーツと溶け合って
世界から僕の存在がなくなれば、君は楽になれる?
でも僕が消えたら、君はきっと泣いちゃうよね?
だって、君は優しくて暖かい
君のその涙の雫が、こころと体に触れたなら
この汚れた僕も美しくなるのかな
ダイスキでたまらない君、ひとつだけのお願い
僕は生まれ変わっても、君と一緒に生まれたいよ
一緒に生まれて、同じ運命を繋ぎたい
そしていつか、キラキラ輝くふたご座になる
その光が尽きて、流れて消える流星になるまで
ひとつだけのお願い
神様が、願いを叶えてくれるまで…
僕は永遠に眠っていたいよ
――それでも君は、僕の名前を呼んでくれるの?