マリーゴールド

□始まりと終わり
1ページ/6ページ

彩夏「これはまた・・・ひらがなだけで読みにくいなぁ。」

美冬「あんまり驚かないんだね。」

彩夏「まあ、今までのことがあるからさ。」

彩夏は本を美冬に返しながら笑う

彩夏「んで?イツキはこの本のことなんだって?」

そう聞かれて、美冬は視線を伏せた

美冬「・・・見せてないよ。」

彩夏「なんで?」

美冬「・・・ちょっと気になることがあるんだ。」

彩夏「ふーん・・・そっか。」

美冬「いつか話すから、さ・・・。それより、どう思う?」

彩夏「なにが?」

唐突な質問に首を傾げる彩夏

美冬「イツキのこと。なんでみんな、イツキのこと忘れちゃったんだろ。」

ああ・・・と納得して、彩夏は答える

彩夏「今時点じゃなんとも言えないね。アタシら来たばっかだし。」

美冬「それに・・・あの人を季節の国から吹き飛ばした力はなに?もっというと、季節の国から吹き飛ばされたなら、私達が最初にいた・・・イツキが吹き飛ばされたあの場所はなんなの?季節の国じゃないんでしょ?」

まとまらない言葉を、早口でしゃべる美冬

彩夏はただ首を傾げるしかなかった
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ