マリーゴールド
□始まりと終わり
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彩夏「これはまた・・・ひらがなだけで読みにくいなぁ。」
美冬「あんまり驚かないんだね。」
彩夏「まあ、今までのことがあるからさ。」
彩夏は本を美冬に返しながら笑う
彩夏「んで?イツキはこの本のことなんだって?」
そう聞かれて、美冬は視線を伏せた
美冬「・・・見せてないよ。」
彩夏「なんで?」
美冬「・・・ちょっと気になることがあるんだ。」
彩夏「ふーん・・・そっか。」
美冬「いつか話すから、さ・・・。それより、どう思う?」
彩夏「なにが?」
唐突な質問に首を傾げる彩夏
美冬「イツキのこと。なんでみんな、イツキのこと忘れちゃったんだろ。」
ああ・・・と納得して、彩夏は答える
彩夏「今時点じゃなんとも言えないね。アタシら来たばっかだし。」
美冬「それに・・・あの人を季節の国から吹き飛ばした力はなに?もっというと、季節の国から吹き飛ばされたなら、私達が最初にいた・・・イツキが吹き飛ばされたあの場所はなんなの?季節の国じゃないんでしょ?」
まとまらない言葉を、早口でしゃべる美冬
彩夏はただ首を傾げるしかなかった