yukihiro

□ある日常の、ある楽屋で
1ページ/2ページ



y「ねー、tetsuくん」


yukiは黒いソファーに寝転がりリラックスしきった格好で雑誌に目を通しながら、パイプ椅子に座って珈琲を飲んでいるtetsuに声を掛ける。


t「んー?」

y「やっぱさー」

t「うん?」

y「できちゃったら、結婚したいよねぇ」


ブーーーッ!!!!


tetsu、思わず珈琲噴射。


t「な、何言ってん…いきなり」


ガタガタと立ち上がり、テーブルに吹いた珈琲をティッシュで拭く。


y「tetsuくんて下ネタ言う割には不意打ちに弱いよね」


yukiは雑誌を開いたまま体の上に置いて、tetsuの行動を見ている。


t「…というより、ユッキーの口からそういうん出てくる思わんし」


tetsuはテーブルを拭き終えるとパイプ椅子をソファーに向けてそこに座る。
そして声を潜め、


t「で、出来てもーたん?」

y「うぅん。たださー」


yukiは相変わらず寝転がったままで答える。


y「中出ししたいじゃん」

t「………、」


やっぱりyukiの口から出てくる単語だとは到底思えなかったtetsuは目眩を覚えた。


t「ま、まぁなー。させてもらえへんのや?」

y「うーん、さすがに嫌われることはしたくないしね」


はふー、と悩みの溜め息をついて、yukiは開いた雑誌を顔に被せてソファーに沈みこんだ。


y「やっぱり出したいよねぇ。でもなぁ…嫌がってるとそればかりはさすがになぁー」


tetsuはそんなyukiを、もぅ着いていけへんなぁ…と現実逃避しつつ遠い目で見つめていた。





ED ⇒あとがき
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ