yukihiro
□ある日常の、ある楽屋で
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y「ねー、tetsuくん」
yukiは黒いソファーに寝転がりリラックスしきった格好で雑誌に目を通しながら、パイプ椅子に座って珈琲を飲んでいるtetsuに声を掛ける。
t「んー?」
y「やっぱさー」
t「うん?」
y「できちゃったら、結婚したいよねぇ」
ブーーーッ!!!!
tetsu、思わず珈琲噴射。
t「な、何言ってん…いきなり」
ガタガタと立ち上がり、テーブルに吹いた珈琲をティッシュで拭く。
y「tetsuくんて下ネタ言う割には不意打ちに弱いよね」
yukiは雑誌を開いたまま体の上に置いて、tetsuの行動を見ている。
t「…というより、ユッキーの口からそういうん出てくる思わんし」
tetsuはテーブルを拭き終えるとパイプ椅子をソファーに向けてそこに座る。
そして声を潜め、
t「で、出来てもーたん?」
y「うぅん。たださー」
yukiは相変わらず寝転がったままで答える。
y「中出ししたいじゃん」
t「………、」
やっぱりyukiの口から出てくる単語だとは到底思えなかったtetsuは目眩を覚えた。
t「ま、まぁなー。させてもらえへんのや?」
y「うーん、さすがに嫌われることはしたくないしね」
はふー、と悩みの溜め息をついて、yukiは開いた雑誌を顔に被せてソファーに沈みこんだ。
y「やっぱり出したいよねぇ。でもなぁ…嫌がってるとそればかりはさすがになぁー」
tetsuはそんなyukiを、もぅ着いていけへんなぁ…と現実逃避しつつ遠い目で見つめていた。
ED ⇒あとがき