Others
□いい加減口を利いてやろうか
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「よし、マーロン。ちゃんと暖かい格好させてもらったか?」
「うん!ママが着せてくれたぁ!」
「そっかぁ!よかったな!」
季節は冬でも、今日は天気がいい。
そんな日に、我が子にせがまれて出掛ける準備をするクリリン。
母親である18号は、その二人の傍で目を細めて見ている。
「ママも一緒に来れば良いのに!」
「ん?…あたしも用事が終わったら、お前達に合流するよ」
「ふぅん?」
「…17号、いつ来るんだ?」
「さぁ?…あいつはいつも気紛れだからねぇ」
「……そうだな」
「全く、あいつも意地っ張りっていうか、頑固っていうか…」
「仕方ないさ。あれから数年経って落ち着いた頃、久しぶりに会った姉さんが…俺みたいなんと結婚してたなんてな。そりゃ、弟としては納得いかないだろ」
「それがおかしいって言ってんのさ。別に17号が気にする事じゃないだろ?」
「プライドが高いからな…。そうもいかないさ」
少し寂しそうに笑うと、マーロンの頭を優しく撫でるクリリン。
18号はふっ…と小さく溜息を吐いた。
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