匣パラダイス

□匣パラダイス 〜仔鮫の恋@〜
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「ベスター!!」


執務室に駆け込んできた銀色。
騒がしい声に顔を顰める。

「アーロ、少しは静かに入ってこれないのか」

自分の相棒であり、銀色が呼んでいた者である、オレの匣兵器…ベスターが注意をする。

「んなに怒んなってベスター、今更じゃねぇかぁ」

しかしたいして悪びれる様子もなく続ける銀色…アーロ。
自分の部下であり、恋人でもあるスクアーロの匣兵器。
姿だけならまだしも、騒々しいところもしっかり似てしまったらしく、こうして部屋に入ってくることもしばしばだった。


「マスターが迷惑してるだろ」

「んなことねぇよなぁ、XANXUS?」

「おぃ、軽々しく呼び捨てにするなと言っているだろ!」

「いいじゃねぇかぁ」


目の前で繰り広げられる喧騒。
いつものことだが思わず溜め息が出てしまう。

遅れて入ってきたもう一つの銀色…スクアーロも、その光景を見て同じように溜め息をついた。
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