Novel・Fan1
□神獣小話
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数年前の神獣騒ぎは、大変な事件であった。ライフルでも貫通しなかったので、警察も手を焼いて山を焼き、やっとのことで退治したと、村では持ち切りであったが、山がはげて土砂崩れが起こった折は呪いだの、祟りだのと騒ぎ立て、祈祷師がおはらいするなど大変な有様だった。
今年はあれから一年とて村がお祈りの準備に追われておった。だが、準備の途中村長が消息不明、祈祷師は自殺など、平和でないことが続けざまに起きれば、警察も祟りに見せ掛ける者ありと見て星を探しておった。