日々妄想垂流し(恋一・含)

□宴〜うたげ〜
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庭へと続く障子を開け

夜空へ浮かぶ月を、一護は見ていた


こんなに月をゆっくり見るのは

余り、無い

そんな時間は死神となり、ホロウの元へ急ぎ向かい
斬り伏せる

そして本来の生活に支障をきたさぬよう、
再び部屋へととって返し

『就寝』

というのがセオリーだ



では、今は?



現世ではない、此処はS・ソサエティ

先程
赤髪の恋人に連れてこられたのだ



護廷十三隊

六番隊副隊・阿散井 恋次



敵として出会いながらも
今は、互いが無くてはならない存在へとなった

最愛の、恋人…



ここ暫く、隊務に追われなかなか逢いに来られなかった恋次から連絡があった

『まとまった休みが取れる、
こっちで過ごそう』
という内容で、

寝転がっていた一護だったが、
あまりの嬉しさに飛び起きてしまったものだ



そして
夕闇が濃くなる頃、

恋次は迎えに現れ
一護をこの一軒家へと連れてきた


いつもは恋次の私室へと迎えられるのだが、
何故かわざわざ

こんな人気の無い

静霊廷から離れた場所へ連れてこられたのか、
一護は不思議に思っていた


『なんでだ』
と質問はしたのだが

なかなか答えない恋次に更に一護は詰め寄ったが

『一緒に風呂へ入るなら教える』
と言われ…

何故か混浴にはいつも難色をしめす一護が引き気味になると

『先入れ』

と背中を押され、はぐらかされてしまった


今は恋次が湯に浸かっている為、
一人この寝間で時間を過ごしている


確かに
いつもの様に他の死神達に会う事もなく、
静かに、落ち着く場所ではあるのだが…


「ヤッパ変だよなぁ…」


ポツリ呟く一護の背後で
襖が開いた


誰かは確認する必要はない

二人きりなのだから



畳を歩く音が直ぐ後ろまで来たと思ったその瞬間


力強い腕に抱き込められた


「湯冷めすんぞ…」


湯上がり直ぐの、いつもより熱い恋次の肌は
外気に触れ、少し冷えてきた一護の肌には
心地良ささえを感じる


「ん…」

恋次が首筋へ唇を落とし、啄むキスを繰り返す

「あ…ン」

一護の甘い吐息


抱き締める腕を緩め、
浴衣の合わせから
その滑らかな肌を撫で、まだ柔らかい乳首を指先でこねてやる

「あっ…!あぁン」

ピクリと躰を震わせ、身悶える一護を
恋次は突然、抱き上げた


「…っわ!」

驚き、一護は恋次へとしがみつく
そして
部屋の中央へ布いてある布団へと、
一護を降ろす


顔を上げた一護と、恋次の視線が合った

ゆっくりと
恋次の顔が近づいて来る

「何処だよ、ココ」

一護の質問に、恋次は動きを止める

ジッと自分を見つめる、一護の意志の強い瞳
こうなったら梃子でも動かない事を
恋次は嫌と言うほど知っているのだ

こっそり
小さくため息をつきボソリ答える

「…秘密の、場所」


「秘密?

なんで、わざわざ…」


先程とは打って変わった
心底訳分からなんという、無邪気ささえ称える表情に

恋次は苦笑を浮かべる




本当に、

この子供は


何も、分かっていないのだ


どんなに自分が

人を惹きつけ、
魅了する存在なのかという事を…


一護へ想いを寄せる者達は現世にも

こちらの世界にも
掃いて捨てる程いる



一護を信頼している

フラフラと、簡単に誰かについて行く訳などない

元々そういった方面に
一護は疎い


それでも…


恋次は不安で仕方が無いのだ

普段全く別の世界に互い身を置き、

逢うこともままならない…


たまに此方へ連れて来ても

一護の、特殊で巨大な霊圧は
直ぐに多くの死神達に気付かれてしまい

代わる代わる
一護の元を彼らは訪れた

中には明らかに、
二人の邪魔を目的に現れる輩も多い



だから

たまには…


二人でいるこの時だけは、


誰にも会わせたくない


恋次の事だけを考え、

恋次の事だけを見ていてほしかった


そんな考えを巡らせる己が情け無く、

自嘲めいた笑みを浮かべた恋次は話し出す


「まぁ、

オメェが来ると、色々と
喧しいんだよ」



「喧しい…」

サッと、一護の表情が曇った


恋次は言葉の選択を誤った事に気付くが
どう返せばよいのかと




「あのな、一護…」


「ホントは…ホントはさぁ、」



焦る恋次の言葉を遮り、
一護が話し出す



「ホントは、
俺がコッチ来るのって…


恋次に迷惑かけてんじゃねぇのか?」


思いもよらない一護の言葉
驚きのあまり、恋次は黙ってしまう




「俺、

ちゃんとした死神でもねぇし、


なのに
こんなちょくちょく
来るのって…


ヤッパリ恋次に迷惑なんじゃ…!」


更に切ない表情となり
一護は恋次を見詰めた




『愛おしい…』





自分が傷付くより

大切な人が傷付く事を
何よりも恐れる一護



そんな一護の姿が

恋次は心から、愛しかった



そして、
自分が『愛されている』という事が

心から、嬉しかった…


早く
この愛しい者の心から
不安を取り除かねばならない

恋次は一護の頬を
優しく、愛しさを込めて
撫でてやりながら

言い聞かせる



「ちげぇよ…

お前と二人っきりになりてぇから…


お前を独り占めしてぇから…



俺の我が儘だから

な、だからそんな顔


しねぇでくれ…」


恋次の甘い懺悔に頬を染め、

再び近付いてくる恋次からの口付けを

一護はウットリと受け止めた




唇を重ねたまま、
恋次は一護を布団へと寝かせ
その甘い唇を、思う様味わう

舌を滑り込ませ、一護の柔らかい舌を吸い上げた後

歯の裏を

上顎を

舌の付根を、

唇を舐めまわし


何度も何度も、角度を変えたキスを繰り返す


目を閉じ、
甘い吐息を吐きながらしがみつくいてくる一護へ
『クチュ…クチュ』とわざと音を聴かせながら、恋次は唇を貪り続けた



「う…フ、ン…はあン…」


長く、濃厚な口付けに、
一護の頭の中は白く霞がかり

腰の辺りに熱く、淫らな感覚が集まり出す


そしていつの間にか腰の帯を外され
露わになった熱く滑らかな肌を這う、
恋次の大きく無骨な手


「は…、ンン!…あぁ!!」

漸くキスから解放されたのも束の間、

プクリと立上がり、
すこし濃いピンク色になってきた乳首を
指でつまみ上げられ、クリクリとこねられながら

もう片方の乳首は恋次の唇に吸い付かれ
舌先で転がされている


「あン!あ…あぁ!」

イヤイヤと首を振るも
一護の腰はゆっくりと、揺れ始めていた


その様子に内心ほくそ笑み
散々弄んだ乳首へ
チュッと音を立てるキスをした後
一護の腕に軽く通されているだけの浴衣を脱がせ
下着も取り去ってしまった

「…ぁ!」

羞恥で閉じようとする一護の足首を掴み
大きく割開くと

既に完全に勃ち上がり、先から蜜を溢れさせている一護自身がまるで誘う様に
フルフルと震えている

ニヤリと口の端を釣り上げ、恋次は一護自身をパクリと口内へ含み、
ジュルジュルと音をたててしゃぶり始めた


「あぁ!やっ…あン
はぁ…あっ」

竿の裏をネットリ舐めあげられ、袋を柔らかく揉まれ
更に指を増やし、グチュグチュと音をたて、三本の指で解してゆく

「ぃあ!あン…あぁ
恋・次…あ、はぁ…いぃ…」

寝具の上で
与えられる快楽を素直に貪り
全身を淡く染め、身悶える一護

その姿は、恋次しか知り得ぬ
霰もない姿…

何時もの凛とした姿しか知らぬ他の物達には、
想像すら出来ぬだろう


「はぁ…ンあ!あ…
いぃ…、恋次…」


恋次が一護自身を吸い上げる度

まるで誘うかの様に

後孔を解す恋次の指に
内壁がイヤらしく絡みつき、締め付けてくる

一護自身から口を離し、
身悶えるその姿を見詰める恋次



早く


この

熱く、淫らな一護のナカへと


自分の欲望を埋め込み

思う様突き上げ


撒き散らしたい…




「ん…ぁ、恋次ぃ…これ…」

っと、
乱れる息遣いの中

一護は恋次の浴衣の襟元を掴む



「テメェ…も、
脱げ・よ…


恋次の裸、見てぇ…」


艶やかな声と潤んだ瞳で見上げてくる一護



『フッ』と笑い

恋次は帯を解いてゆき

そのまま一気に
浴衣を脱ぎ捨てる



月明かりの中

浮かび上がる鍛え上げられた肉体に


筋肉の陰影と
それを彩る刺青に


一護は見とれてしまう



「ん…ふ…はぁ」

再び覆い被さってきた恋次に
一護は深く口付けられ


そして再度、後孔を解す恋次の指に
翻弄されてゆく
 

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