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□姉は行動意味不明
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「昼食の時間でござるー!」
「旦那、ぐずぐずしてるとパン買えなくなるよ」


暇でしかたなかった授業を終えて
小さく背伸びをして欠伸を零していると
いつもの騒がしい声が耳に入ってくる


「半兵衛殿も行くでござる!」
「いや、今日は弁当なんだ」
「what!?弁当!この性格悪い半兵衛にか!」
「性格が悪いのは関係ないだろう」
「今お袋さんは家に居ないんでござろう?では誰が…」
「姉だよ」


「あー、……シスコンだからな(だからね)(ですからな)」


家を出るときに手渡された弁当は姉さんの手作り
料理の出来ない姉さんが作ってくれた弁当という事もあり
小さく零れる笑みを堪えながら言えば見事に重なった3人の言葉
自分がそれほどまでシスコンなんて思われていたなんて初耳だ


「ともかく弁当を開けて見るでござる」
「半兵衛の姉貴は料理得意なのか?」
「どちらかと言えば下手な方だが…」


弟に持たせたほどの弁当だ、
そんなに悪くないものだろう。と
少し不愉快な気はするが3人の目の前で弁当箱の蓋を開ける


「…」


ザッ、ショッキングピンク


「こっ…これは……なんだ佐助…!」
「米の上にでんぶを乗せた…料理かな?」
「料理じゃねぇだろ。それにおかずも無しで米の上にpinkのでんぶだけがのってるなんて初めて見たぜ…結構shockingな光景だな」


姉は行動意味不明
(今からコンビニに旦那とご飯買いに行くけどなにか買ってこようか?…でんぶがのってないやつ)
(いっそ笑ってくれ、哀れまないでくれ)
(HaHaHa!テメェの姉貴は最高だな!)
(政宗君、君は少しひかえっ(政宗殿!半兵衛殿が可哀想でござろう!!例え飯の上にでんぶしか乗っていないものを弁当と渡されたとしても半兵衛殿の姉上は一生懸命作られたのだ!)
(そうだな…sorry)
(君が一番黙ってくれないか真田君!)






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