gintama

ワタシノキモチ
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神「寒いアルな〜。」
今は10月。こんな寒い夜にワタシが外にいるのは、常に喧嘩をしているサドに呼び出されたからである。






神「くっそ、呼び出しておいて、いつまで待たせるアルかーっ!!」
今日のお昼にいつもの公園で一騒動起こした後、急に「今日の夜9時にここで待ってなせェ。」なんて言われたから、さっき銀ちゃんに「ちょっとそこまでアル!」なんて言って万屋を抜け出して来たというのに。







そんなことを考えながら寒さに悴む手を擦り合わせているとザッザッという足音と共に、息を切らせた沖田が現れた。
沖「っ、ほんっとすまねェ!!」
神「…!?///」
こんなに待たせた罰に来たら文句の一つでも言ってやろうと思ったのだが、仕事が終わってすぐに走ってきてくれたこと、そして謝られたことに文句を言う気もなくなってしまった。









神「酢昆布5個で許してやるネ。」
ふいっとそっぽを向きながら素っ気なく答える。
沖「そりゃありがてェや。」
とおどけた声がする。
そんなことより、どうしてこんな夜にここに呼び出したのか訊ねてみる。すると
沖「あァ、今日はよく流れ星が見える日なんでさァ。」
ほら、と促され上を見上げると夜空から降ってきそうな程の流れ星。
神「う、わぁ…綺麗…」
外を見上げることなんてあまりないワタシは正直に思ったことが口に出た。
神「なぁ沖田!!なんでこんなに綺麗アルか!?ワタシ今日来てよかったヨ!!」








あまりに綺麗なので、隣にいる沖田に話さないではいられなかった。そしてハッと気づく。やってしまった、こんなに流れ星に感動してはしゃいでしまうなんて、餓鬼だと馬鹿にされるのではないか。おそるおそる沖田の方を見ると
沖「そいつァよかった。」
といつものドS顔からは想像出来ない様な優しい微笑みを浮かべた彼がいた。そしてワタシは気づいてしまったんだ。









ワタシノキモチ
(そっか、これが恋なんだ)

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