gintama

女心は複雑っていうか難しい
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ワタシがサドの"隣にいられる理由"って一体何なんだろう。






いつものように公園でベンチの取り合いから戦闘に発展している現在。ふと考えたのはそんなことだった。それはつまり、サドとワタシが同じくらいの強さでこうやって戦えるということ。そしてサドよりワタシが弱くなれば隣にいられなくなってしまう、ということ。いや、もうとっくにサドはワタシより強い。いつも戦う時は手加減してくれていることに最近気づいた。だからワタシがこいつの隣にいられなくなるのは時間の問題。










余計なことを考えていたせいだ。サドの攻撃を避けきれずワタシは見事に吹っ飛んだ。頬っぺたからは一筋の血が流れた。
沖「ほら、何してんでィ。もう終わりかィ?」
きっと奴は今物凄いドS顔をしているんだろう。だけどワタシは目から溢れる液体を止めることが出来ず倒れたまま顔を覆う。













ふわりと肩と腰に回された大きな手に抱き起こされる。サドはワタシをじっと見つめ
「…何泣いてんでィ。」
と尋ねる。相変わらず素直になれず可愛くないワタシは泣きながら
「…お前と戦うのは…今日で、終わりアル…っ、ワタシは…、お前にもう…勝てないネ…っ!!」
半ばやけくそに言葉を繋ぐ。
「さっさと帰るヨロシ…、ワタシの、負けヨ…」










口をついて出る言葉は思いとは逆のことばかり。伝えることは伝えたのに、涙は止まらない。頬っぺたの傷に涙が滲みる。"これでサドの隣にいられるのも最後ネ"そう思った。









べろり、
「…っ!?」
頬っぺたの傷を誰かに舐められた。誰かってここにはワタシの他に1人しかいないのだが。
驚いて顔を覆っていた手を外すと、涙でぼやける視界でサドと目が合う。そしてぎゅうっ、と抱きしめられた。
神「なっ、何するアルか!?///」
沖「お前が馬鹿なこと言うからでィ。」
神「…は?」
沖「俺だって好きな奴相手に本気で戦えるほど出来ちゃいねェ///」
神「う…そアル…、///」
沖「馬鹿野郎が、嘘ならとっくにお前から離れてらァ、だから泣き止め、な?」
そう言われて更に涙が出そうになったけど沖田の胸に顔を埋めてそれを隠す。
神「…大好きアル///」
沖「俺もでィ///」









女心は複雑っていうか難しい
(手加減したらいつまでも一緒にいられるだろ、なんて言えない)





あとがき
なんか沖田が珍しくSじゃない(笑)そしてなんか初々しい(笑)
沖田が手加減してたのは神楽を傷つけたくないのと、出来るだけこの時間を長く続けたいっていう思いからです。わかりにくくてすいません(´;ω;`)

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