【千歳千里 loves 財前光】

「財前くん」
「…はい?」
「今日、帰りは暇と?」
「…はぁ…ま、暇っちゃ暇っすけど…」
「そか…なら、帰りに何か食べて帰らんね?」
「ええっすよ?」

うまく後輩の財前くんを誘うに成功したと

大体何回言葉を交わせばいいか…そんくらいは予想できとったばい

でも、相手は天才の名を持つ男やけんね…念には念をいれて…言葉を選びながら誘った

……今考えたら緊張しただけかもしれんと
かっこわるかぁ…

「よし、帰るばい」
「はい…」

てくてく歩いて行く先は、前から連れてきてあげたかった店

「どうぞ」
「…ども…」

「白玉ぜんざい2つ」
「かしこまりました」

席について、メニューも見らんまま、注文だけする

「…来慣れてるんっすね」
「そんなことなか、こないだ一回来ただけばい」

にこにこ笑ってぜんざいを待つ
目の前の財前くんは呆れ顔

「お待たせしましたー」

ようやく出来たぜんざい

「先に食べてよかよ?」
「ん…なら、いただきます」
「どうぞ」
「……めっちゃ旨い…」
「それはよかったばいねぇ」

目がきらきらしてる
俺の読みば当たっとったと

「財前くん」
「…?」

食べながら首をかしげる君に

「誕生日、おめでとう」

心からの祝福







一言どうぞ!



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