乙女の部屋
□☆お裁縫禁止令
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君はいつも自分でやろうとするから
君は自分が傷だらけになることをためらわない
そんな君だから放って置けないのです
談話室
聖川「・・・葉月、袖のボタンが外れそうだ」
光「え?・・・あ、本当だ」
たわいのない会話中に、彼女の袖のボタンが外れそうなのに気づいた聖川さん
彼に言われて、初めて気づく光
光「こういうのすぐ着けないと失くしちゃうんだよね」
聖川「ふむ、裁縫セットならあるぞ」
と、聖川さんがポケットから携帯用のソーイングセットを取り出した
光「あ、ありがとう」
彼女がソーイングセットを受け取ろうと手を伸ばすと・・・
「いけません!!」
私の声に驚いた二人
そして、私に背を向けている彼女は
そろ〜っと私のほうへ顔を向ける
光「と・・・トキヤ君」
一ノ瀬「・・私との約束を破るつもりですか?」
聖川「やくそく?」
聖川さんは知らないでしょう
これは、私と彼女の二人で決めたこと(一方的に)
光「で、でもこのジャケット私のだし・・・やってもらうの申し訳なくて」
一ノ瀬「・・そういう時は私を呼びなさいといいましたが?」
聖川「(心の声)いつからいたのだ?一ノ瀬っは」
私たちの言い合いもキリがないので
とりあえず縫い物は、聖川さんがやって頂くことになり
そこで会話が再開されました