乙女の部屋

□☆始まりは…
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この状況でナンパか…
つくづく着いてない



「きゃあっ!!」




と、目の前の子はショーウィンドウを見るなり叫ぶし



「うわぁっ!?」



つられるようにナンパの人が驚く




「これ…私?」
「…!?」
「そぅ…だね」




彼女はさっきまで見知らぬ美容師さんに髪を切られ,メイクまでしてもらってたらしい




「あの…お取り込み中申し訳ないのですが」
「ん?」
「…私、今日引っ越したばかりなので…出来れば道を」



丁度迷ってたので、この際だから聞いてみた
どうやら地元の人のようだし



「引越し…へぇ…じゃあお姉さん学生?」
「はい…って…え、学生に見えない?」
「あ、いや…そうじゃなくて…」
「ん?」
「学生なら学校どこかなって…もしかしたら一緒かもしれないじゃん」




ああ、なるほど



じゃあ



この娘も学生さんかな



「明詠学園に明日から」
「あ…同じだ」
「明詠か…ってこっちもか」
「へぇ…偶然ってすごいな」



なんて感心してる私がいた



「俺は須藤透央…乃木平学園にいるよ」

「乃木平学園ね…よろしく…私、葉月光」
「…あ」



流れに乗って大人しく名乗る横で
見覚えのある顔をする彼女が少し気になった



「明詠学園の…片桐…奏」



と少し小さな声で言った彼女に



「あ!…前に同じクラスだった…元気だったか?」
「う…うん」



どうやら知り合いだったらしい









偶然、再開した二人と
偶然、出会った三人










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